2002/09/22
完全匿名性の話1
私自身は2ちゃんねるのラウンジ板ではそれなりに名前を知られているコテハン(固定ハンドル)だったりするわけですが、ラウンジで時々、突発的にコテハン不用論が浮上することがあります。そのような議論は、得てして結論が出ないまま、うやむやに終わってしまったり、コテハン必要論がやや優勢勝ちするようです。どうしてでしょうか。
そもそも固定不要論はその論点が最初から矛盾しています。その根本にあるのは、「匿名掲示板であるから」というものです。つまり、匿名掲示板なのに匿名でない、個別認識可能な投稿は、掲示板の趣旨と反するという考え方ですね。しかし、匿名掲示板は匿名掲示板なのにも関わらず、個別認識可能なようにハンドル入力欄というのを持っています。つまり、匿名掲示板において、コテハンを名乗ることは、システムそのものが許容しているのです。よって、匿名掲示板だからコテハンを名乗るのはおかしいというのはシステムが認めていることに対する反論であり、コテハンを名乗っている人に対する批判には、成り得ないのです(実際、あるコテハンが言った言葉に「何故コテハンを名乗るのか?そこにハンドル入力欄があるからだ」というのがある)。そこにハンドル入力欄というものがあるにも関わらず、ハンドルを入力しなければ匿名掲示板の機能を完全に利用しているとは言えない・・・この単純な反論に対して、コテハン不用論者は沈黙します。では、システム運営側にハンドル入力欄を無くすように要請したら、どうなるでしょうか。恐らくこれは実現しないでしょう。何故なら、完全匿名性というシステムは、成功しないからです。これはまだ草の根BBSが主流だった頃の話ですが、その中には匿名性を謳ったシステムも、確かに存在していました。しかし、そのようなBBS形態は、大抵がうまく行かず、そのまま廃れてしまいました。つまり、うまくいかなかったのです。その中から幾つか、完全匿名性というシステムが破綻した例を挙げたいと思います。
続きます。


 

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