2002/05/16
日本語ドメインの話1
日本語ドメインの登録から随分経ったと思いますが、その後どうなったのかについては興味もありませんでしたので、まったく調べていませんでした。そんな中、今月に入ってリアルネームズ社がなんかのサービスを終了するというニュースを耳にしました。
調べてみたところ日本語ドメインサービスの登録は2000年の11月、つまり1年半も前に始まっています。にも関わらず、いまだに正式採用されていません。実は大きな進展は2001年の6月にありました。この年にIETF(Internet Engineering Task Force)が委員会を開催し、見切り発進でデファクトスタンダードを狙っていた日本語→アスキーコード変換方式(RACEという)に対して「IETFから認定は出さない」と発表しました。これでエンコード方式そのものが白紙に戻ることになりました。慌てたのはRACEを規制事実化しようとしていたベリサイン社です。このままではアドバンテージを失います。そこで、マイクロソフト社と組んで、「勝手にドメインアクセス」のサービスを始めました。これはインターネットエクスプローラ5.0以降でのみ使える機能です。インターネットエクスプローラのアドレス入力欄にアドレスを入力すると検索が走りますが、このときにMSNのエンコーダサーバにデータを転送し、使わないことが確定されたRACE方式でアドレスを変換することで、あたかも日本語ドメインが使えているかのように見せかけるという、かなり姑息な手段でした。この機能はアドレス名入力欄への直接入力以外、例えばリンクなどからは使用できませんから、物凄く限定された使用法・・・正直な話、自己満足程度でしか使えないという、しょうもない機能です。さすがにこのような姑息な手段で誤魔化せるのも限界と悟ったのか、それとも誰も馬鹿馬鹿しくて使わなかったのか知りませんが、この検索システムに協力していたリアルネームズ社が営業停止を発表しました。その結果この機能が使用できなくなることになったというのが最初に記述したニュースです。
続きます。


 

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