2002/01/16
納豆の話1
さて、ここのところテーブルトークの更新が滞っていました。実は調べていた事柄が簡単に終わると思っていたらとてつもなく大変だったという、いわゆるハマリの状態に陥っていたのでした。そういうわけで私を苦しめた、納豆の話です。
まず、いつものように歴史から行きましょう。納豆の歴史を辿っていくと、ぷっつりと途絶え、結局何がなんだかわかりません。そういうわけで、正確なところはわかりませんが、ある程度調べるというところでけりをつけることにします。まず、納豆には二種類あります。一つはいわゆる「糸引き納豆」で、もう一つは「糸を引かない納豆」です。これは辞典を引くとわかりますが、納豆菌を用いて発行させたのが「糸引き納豆」、麹菌で発酵させたのが「糸を引かない納豆」です。後者としては「浜納豆」や「大徳寺納豆」が有名です。こちらの納豆を本文中では「塩辛納豆」としておきます。元々の納豆は、中国から日本に入りこんだ可能性が極めて高く、これは「塩辛納豆」のほうでした。これは「豆へんに支」と書くもので、「シ」または「クキ」と言います。このクキ自体の歴史も極めて古く、紀元前200年頃の人物である中国のダイコウ(車へんに大+侯)夫人の遺跡から豆シ姜(とうしきょう)なる「クキ」が発掘されています。この「クキ」は少なくとも卑弥呼の時代には日本に入っていました。というのも、卑弥呼が魏に贈り物をした際、返贈品として「難升米(なしめ)のクキ」というものが含まれているからです。ただ、納豆が中国から渡ってきたという事実をどうしても覆したいのか、よくわかりませんが、これ以前にも大分県の横迫遺跡や恵良原遺跡から大豆が見つかっていることを根拠に、中国からの伝来前に日本独自の「糸引納豆」が誕生していたとする(「糸引納豆縄文時代説」という)文献もありますが、大豆が見つかったというだけでは根拠としては極めて乏しいと言わざるを得ません。むしろ否定する証拠のほうがたくさん挙げられるくらいなのです。
続きます。


 

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