2001/12/15
フォントいじり系の話2
続きです。フォントいじりという手法が編み出された理由を考えてみましょう。もともと、テキスト系サイトというのは文章以外の特殊な才能(絵やプログラムなど)を持つサイトと比べると地味な印象を持たれ、また、ライトな時代では長文は読んですらもらえないという問題がありました。そこでなんとかして長文をライト感覚で読みやすくできないかと試行作後した結果として編み出されたと考えられます。つまり、文章以外の特殊な技術を持つサイトと対等に戦うための武器だったのです。しかし、これらのサイトと戦うためには、特殊な技術を持つサイトと同等の文才では太刀打ちできません。ある程度の文才があって初めてできることなのです。
フォントいじり系という手法が侍魂さんによって定着した後のサイトは、文章以外の特殊な才能を持つサイトや、ある程度の文才を持つものが作ったフォントいじり系サイトと戦う必要があります。文才もないのにフォントをいじったところで、先人に勝つことができないことは火の目を見るより明らかです。しかし、人気のないフォントいじり系サイトというのは、これら先人を越えるという気概を持たず、ただ自分の文章のつまらなさを誤魔化すだけのためにフォントいじりを行っているように見えます。少し前はそれでもフォントいじりという行為の奇抜さから、ある程度のアクセス数が稼げたかも知れませんが、今のように多数のフォントいじり系サイトができてしまった状態では来訪者の目が肥えており、フォントいじりは「して当たり前」の世界となり、その先にある文才が求められるようになっています。文才という基本なくしてフォントをいじっても、かえって見にくくなるだけで、むしろ「フォントをいじっているにも関わらず面白くない」という逆効果になってしまうのではないでしょうか。
さて、私のサイトにもフォントを多少いじって一部を赤くしているところなどがありますが、あれは長文は読んでもらえないという問題を解消するための最小限の対策です。試しに赤い部分だけを読んでみて下さい。それだけでも概略がわかるようになっていますから。


 

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