2001/12/14
フォントいじり系の話1
私がよく巡回するサイトにもいくつかフォントいじり系と呼んでよいサイトがありますし、サイト自体の数も急激に増えました。
フォントいじり系というのが何なのかは説明する必要はほとんどないとは思いますが、一応説明しますとフォントのサイズや色、改行量などをいじることで、文章に間合いや強調を行うという手法を行っているテキスト中心のサイトです。絵や写真の代わりにテキストそのものを加工することで、その代用にしていると考えるとわかりやすいのではないでしょうか。特に有名なのが侍魂さんで、その日記コンテンツが爆発的なヒットを引き起こしました。侍魂さんはたしかに批判も多々ありますが、以前にテーブルトークで書いたとおり、フォントいじりという手法を一種の芸術レベルまで昇華させており、あれだけのアクセス数を稼げるサイトだけのことはあります。また、そこから派生したと思われるフォントいじり系サイト群にも面白いサイトがいくつかあり、当然ながら固定客もあり、アクセス数も多いようです。しかし、これらフォントいじり系サイトは、その総数から見ると成功例はそれほど多くはありません。むしろ、ほとんどのフォントいじり系サイトは失敗し、閑古鳥が鳴いている状態です。人気の出るサイトも出ないサイトも、フォントのいじり方そのものはいわゆる侍魂さんのベースに近く、その違いはほとんど感じられません。人気の出るサイトと出ないサイトで、フォントいじり以外に一体どんな違いがあるというのでしょうか。そこで、成功したフォントいじり系サイトというのを見てみると、あることに気づきます。たとえば人気の高いフォントいじり系サイトの文章をコピーペーストしてテキスト文章に落としてみると、それだけでもかなり面白いのです。つまり、人気の高いフォントいじり系サイトというのは、まず文章としての面白さが存在し、その上にフォントいじりという一種の芸を加味しているから更に面白くなっていることがわかります。
続きます。


 

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