2001/10/09
美味しい紅茶の話2
続きです。
紅茶にはグレードというものがあります。これはまたもや三大タイプによって分類されています。それは葉を一切カットしていない「ホールリーフタイプ」、葉をカットした「ブロークンタイプ」、CTCを用いた「ファニング&ダストタイプ」です。ホールリーフタイプにはオレンジピコー(OP)、スーチョン(S)、ピコー(P)が有名で、ブロークンタイプにはブロークンオレンジピコー(BOP)、ブロークンピコースーチョン(BPS)、ブロークンピコー(BP)が有名です。ファニング&ダストタイプですとブロークンオレンジピコーファニング(BOPF)とダスト(D)が有名です。これらのグレード分けは単純に紅茶の葉のサイズや外観で分類されているため、どこぞの紅茶のCMのようにピコーだから美味しいということはまったくありません。品質とは次元の異なる別物なのです。ではなぜこのようなグレード分けが行われているのでしょうか。これらの分類が行われているのは、葉の大きさや外観を分類することで淹れむらをなくすためなのです。葉の大きさが大きいほど、紅茶の成分が溶けにくくなりますので長い間抽出する必要があるのです。異なる大きさの葉を混ぜると、成分の溶け出す時間が異なるため、美味しいお茶が入れられなくなるんですね。しかし、本来はこのグレードは葉の大きさを表すものではありませんでした。例えばオレンジピコーというのはテアフラビンの量が多い中国高級紅茶を指しており、水色に直接関係があったのです。ところが紅茶の製法が発達するにつれてだんだんと水色と葉の大きさが関係なくなってきて、ただ単に茶葉の大きさが中国高級紅茶と同じ大きさだったものをオレンジピコーと言うように変わっていってしまったのです。さらに現在では「商品名」としてオレンジピコーを名乗っているものもあり、このようなものは実際の葉の大きさすら関係なくなっています。
では本当に味の決め手になるのはなんでしょうか。明日は味の決め手となると言われているチップスの話から始めたいと思います。


 

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