2001/08/29
2CHの危機の話3
昨日の続きです。現在のいわゆるスレッドフロート型のシステムは根本的な問題としてデータ転送量の増大があります。理由は簡単で、たった一つの追加記事のために、既に読んでいる全てもしくは一部の文章も読まなければならないためです。かつて、まったく同じシステムを持っていたBBSプログラムがありました。そう、絵理香です。
昔は絵理香といえば説明は不要でしたが今や知らない人のほうが圧倒的なので説明しますが、がらくた工房というところで使っていたシステムです。簡単に言うと、浮き上がらないフロートスレッドシステムです。各板には今の2CHと同じようなスレッドを自由に作成でき、作成したスレッドにレスをつけるとそれが元記事の後ろに追加されるというシステムでした。しかし、このシステムはオンラインでの書きこみには適していましたが、オフラインでの書き込みには非常に不便なシステムでした(もともと旧電電公社が通話料金収入増大のために作らせたシステムなのでオンラインに適していてオフラインできないのは当たり前だったのだが)。また、一つのデータが追加されると元記事そのものにデータが追加されるシステムのため、全ての記事を読みこみ直さなければならないという欠点を持ち、結果としてデータ転送量が膨大になるという問題を保有していました。この件に関しては後にオフ書き専用ツールが登場したりしますが、結局、システム上の問題のため抜本的な解決には至りませんでした。これは今回の2CHの持つ問題と根源は同じで、しかもさらに深いと言えます。
今回の仕組みはgzip対応のブラウザでデータを見る場合はgzip圧縮したデータを転送することでデータ転送量を減らすという仕組みで、これによって確かに1/16に圧縮されますが、平均の圧縮率で見ればせいぜい1/5程度のはずです。つまり参加人数が倍になれば1/3を越えてしまいます。これを解決するためにはやはり、抜本的な改造が必要です。その改造のために専用ツール案も出ていますが、これにも問題があります。明日に続きます。


 

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