2001/08/17
眼鏡の歴史の話
私は視力があまりよくありません。そのため眼鏡無しでは生活できないのですが、この前、愛用していた眼鏡がついに壊れたため、新調しました。
眼鏡はベネチアで発明された、というのが定説になっています。というのも、ベネチアはガラスで有名な場所であり、最も早く「透明なガラス」を作った場所だからです。ただし、眼鏡を発明した人の名前まではわかっていません。このときに作られた眼鏡はアームが無く、フレームを手で持つような仕組みになっていました。ついでできたのが手で持たなくても鼻に乗せて使える鼻眼鏡と呼ばれるタイプの眼鏡で、その後眼鏡は多種多様に進化します。眼鏡の発明から400年ほど経って、現在の眼鏡のような一体型フレームとアームという形の眼鏡を初めて作った人はエドワードというイギリス人だとわかっています。さて、日本で初めての眼鏡には異説はありますが、眼鏡発明から200年ほど後のことで、京都の大徳寺の大仙院に現存しています。これは象牙でできており、足利義政が使ったものと言われておりますが、確かな証拠はありません。一応、歴史として確実にわかっているのはあのフランシスコ=ザビエルが九州の大名、大内義隆に献上したというもので、これはそれから更に50年ほど後(1551年)のことです。眼鏡は世界でも日本でも同じですが、非常に貴重なものであったため、地位の高いものしか身につけることができませんでした。そのため、権力者のステータスシンボルとして使用されていたこともあります。そういうわけで、庶民は眼鏡というものの存在を知りませんでした。戦国時代に外国人のかけている眼鏡というものを初めて見た庶民は「外国人には目が四つある」と思いこんだということです。江戸時代に入ると眼鏡も普通に用いられるようになり、中には黒ガラスを用いたサングラスらしきものすら使われるようにまで、なりました。
最後にちょっと面白い話を。眼鏡の鼻当ては日本人の発明という話があります。外国人は鼻が高いために鼻当ては不用ですが、鼻の低い日本人は眼鏡をかけられないため、鼻当てを作ったとか。本当かなぁ。


 

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