2001/08/18
数の数え方の話
私は二十五年以上も日本で生活していますし、そもそも途中で数度渡米しているとはいえアメリカに住んでいたのは四歳後半までですから、その間の記憶はまったくといってよいほどありませんし、私自身が普通の日本人よりもはるかに日本語を学んでいる自信もありますから、基本的には普通の日本人と変わらないのですが・・・。実は、私が普通の日本人と決定的に違うことがいくつかあります。それが数の数え方なのです。
この数の数え方の問題というのは一つは他人からはわからないこと、もう一つは他人からもわかってしまうことなので、まずは他人からはわからないことから説明します。私は引き算を数えるときに、無意識に足し算をしています。これはどういうことなのか具体的に書きますと、24-18という計算式に対して、私は19,20,21,22,23,24と数えて6という答えを求めるということです。繰り上がり算でない計算も例えば28-14なら15,16,17,18,28で4+10=14という計算を頭の中でしてしまいます。これはアメリカに行ったことのある人なら経験していると思いますが、おつりの渡し方と同じです。アメリカで14ドルのものを買うのに20ドル札を払うと、1ドル札6枚を用意して15,16,17,18,19,20と言って渡してくれます。日本だと1,2,・・・ですよね。ただ、これは直接目に見えるものではないから気づかれないことが多いのですが、もう一つのほうは完璧に気づかれます。それは指を使って数を数える場合の方法です。日本で指を用いて数を数える場合、指折り数えるの言葉どおり、パーの状態から指を一本づつ折ってグーの状態にしながら数えます。しかし、私はグーの状態から指を一本づつ立ててパーの状態にしながら数えてしまうのです。これは常に意識していないとつい出てしまう癖で、何度か直接「おかしい」と言われたこともあります。これは恐らく帰国子女は皆持っている癖だと思います。
もしあなたの近くに「子供の頃、アメリカに住んでいた」という人がいたら、試しに指で数を数えさせてみてください。たぶんぎこちないでしょう。


 

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