2001/01/11
乳糖の話
牛乳を飲むと下痢になる、という人はかなりの数いるでしょう。その理由は乳糖(ラクトース)にあります。
乳糖を分解する酵素はラクターゼと言います。このラクターゼという酵素は乳幼児時には体内で作ることができますが、成長するにつれて段々と作りにくくなっていき、最終的に20歳ぐらいになるとまったくラクターゼを作ることができなくなってしまいます。これは乳糖不耐性といい、特に黄色人種と黒色人種のほとんどはこの乳糖不耐性です(逆に白色人種に乳糖不耐性はほとんどありません)。乳糖が消化できないと、腸管に乳糖がたまり、腸壁からの水分吸収を妨げ、下痢の症状となることがあります。と、ここまでは知っている人なら知っている話です。ここからが本番。さて、一度なくなってしまった、つまり乳糖不耐性となってしまった人は以後本当にラクターゼを生成することはできないのでしょうか。ここで、実は乳糖不耐性は牛乳を摂り続けることで治るのではないかと主張する乳糖不耐性の人がいました。その人は一応その筋に確認し、治る可能性があることを知って果敢に挑戦したのです。その人の実験方法は簡単です。毎日牛乳を1リットル飲む。ただし土日は牛乳を飲まない。これを一ヶ月の間繰り返した場合一ヶ月後も下痢をするようなら実験をやめて、乳糖不耐性はとりあえず治らないかもしれない、という結論を出す。下痢をしないようなら乳糖不耐性は治ることがある、という結論を出す。こうして毎日、下痢をしながらその人は挑戦を続けたのです。結果、なんと三週間後には下痢をしなくなりました。乳糖不耐性を克服したのです。しかし、この挑戦のあとたった一週間牛乳を飲まなかっただけでまた乳糖不耐性となり、その後三日ほど下痢をしたそうです(四日目からは大丈夫だった)。どうもちょっと休むとまたすぐに乳糖不耐性になるようです。ちなみにこの挑戦を行うと、体重が一気に増えます。その人はたった一ヶ月の挑戦で体重が5Kgも増えたそうです。あな恐ろしや、恐ろしや。
このある意味無謀とも言える挑戦者は実は私だったりします。体重減らさなきゃ・・・


 

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