2001/01/12
嘘発見器の話1
ちょっとテレビを見ていたら、どこの番組か忘れましたが、個人向けの嘘発見器が発売されたという話題が出ておりました。判断材料は音声だけで、的中率は90%以上、携帯電話に取り付けて相手に気づかれずに判定することもできるそうです。
その番組では是否を判定していましたが、すでに発売されているものに是も否もないでしょう。しかもその論旨たるや、滅茶苦茶と言わざるを得ません。たとえば肯定派の意見は、世界は建前論から本音論に変わっている(グローバルスタンダード?)とか、小さな嘘をつくとそれが最終的に大きな嘘になるのだから芽が若いうちに摘み取るべきだ(小さな嘘が必ずしも大きな嘘になるという保証はないし、初めから大きな嘘をつく人もいるでしょう)、片や否定論は癌の告知のような嘘も方便論(告知に関しては是否に関していまだに結論が出ていないというのにお前が否と断定していいのか)から建前のどこが悪いのだ(逆ギレ?)なんて意見まで飛び出して、聞くのも馬鹿らしいので途中でテレビを切ってしまいました(しかし知りたいのは圧倒的に多かった否定派の方々、実際に発売されても自分だけこの装置を使わずにいられるんでしょうか。そこまで肝が据わっている人があの中に一人でもいたら誉めてあげたい)。この装置に関する私の意見は、使いたい人は使えばいい、ということになりますが、その際にいくつか、この装置に関して知っておくべきことがあります。まず、この90%という数字が私は怪しいと思います。この数字、どうやって統計を取ったというのでしょう。明らかに嘘とわかる嘘をつかせて、それが嘘だとわかったら嘘ですか。そんなのは現実の会話レベルに落とし込めばもっと確率的に低くなるのは目に見えています。では現実の会話レベルでの嘘の判定となるとこれは私が前に書いた「あやふやな記憶」の話になります。人間は外部から入力された嘘の記憶を本当の記憶と取り違えることが多々あります。つまり、本人が本当だと思い込んでつく嘘があるということです。これはどうやっても判定しようがないですよね。
このしょうもないネタで明日に続いたりします。


 

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