2000/11/04
法治の話2
まずは昨日のまとめです。昨日は日本は法治国家ではない、何故なら法律を破って平然としていられるからだ、という話を書きました。その思想の根本にあるのは一体どんな概念なのかを書くことで政治離れの根本原因を探ろうと思います。
日本では何故か悪法は守らなくてよいという謎の概念があります。この概念の成立がどこからなのかは不明ですが、気に入らない法律は守らなくてもいいという思想があるのです。これは法治と完全に対立する概念です。法治国家では悪法もまた法であり、それを守らなければならないものなのです。だからこそ議会制民主主義法治国家では成立してしまったら自分がその法律を守れなければならないのですから悪法が成立しないように注意しなければなりませんし、そのために政治に対する関心も高いのです。そしてその法が現実と即さない場合は法を変更します。例えばアメリカでは州によってですが、歩行者がいない場合は注意しながら赤信号を進んで構わないという法律があります。現実に即さない場合は法のほうを変えるのが正しい法治国家のありかただからです。対して日本は悪法であればそれは勝手に破ってかまわないと考えていますから、たとえ国会の審議を通って法として成立してしまったことであっても気にしないのです。だから政治に対する関心もありませんし政治離れが進むのです。以上のことから、政治離れを防ぐには日本が法治国家にならなければなりませんが、一度根づいた思想は払拭できません。おまけに率先してこの法を破るのが法を定める国会議員と法を施行する内閣、さらにそれを監視する裁判所なのです。超法規的措置というのは法治の原則をみずから捨てるという意味ですし、情状酌量というのは法に感情を持ち込む行為です。日本が法治国家となることは今後もありえないでしょう。よって日本人の政治離れを防ぐ方法はまったく存在せず、今後も政治離れは進む一方です。
では我々はどうすればいいのでしょう。別に何か考える必要はないでしょう。郷に入っては郷に従えで、悪法だったら守らなければいいんですから。なんて楽な国だこと。


 

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