2000/11/03
法治の話1
選挙があるたびにその投票率が低いことを取り上げ、政治離れ政治離れと騒ぎ、その理由をあれこれと推測している番組を見ますが、政治離れは当たり前の話なんです。なにせ、日本は法治国家じゃないですから。
そもそも法治というのは何かを説明するところから始めましょう。法治を辞典で調べると国家の定めた法律によって政治を行うこととあります。この定義でいくと軍国主義国家が定めた法や独裁主義国家が定めた法であってもそれをもとに政治を行えば法治国家となってしまうじゃないですか。でも、そのとおりなのです。法治国家は国が定めた法律であればその成立を問わずにそれに従って政治を行う国家を意味する言葉です。ですから戦前の日本の帝国主義も大日本帝国憲法を中心とした法律によって政治を行っていたわけですから法治国家とみなせますし、日本国憲法を中心とした法律によって政治を行っていれば、現在の日本もまた法治国家ということができます。しかし、現在の日本は法律によって政治を行う国家ではありませんので法治国家とはならないのです。なんだか抽象的な概念になってきてわけがわからないでしょうからここで例を出して説明します。信号を無視してはならないことは道路交通法によって定められています。つまりこれは法律です。しかし、歩行者でこの信号無視をしたことがないと言える人がこのテーブルトークを読んでいる人に一人でもいますか?私の勤めている会社の前に車がほとんど通らない小道があるのですが、そこについている信号が赤であっても平然と歩行者は道を渡ります。法律に違反していて平然としていられるのです。ちょっと前に書いた基本的人権と軍事力の話もそうです。戦争放棄と基本的人権の尊重という相矛盾する概念があるとはいえ、法律によって禁止されている軍隊を保有している国家を法治国家とは言えません。
では、日本は何故このように法律を無視するような行為を認める、非法治国家として成立し得るのでしょうか。明日に続きます。


 

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