2000/10/21
なんとなく県知事の話
なんとなく始まったさる県知事選挙もなんとなく終わった感がありますが、みなさんはどう思われましたでしょうか。私は今回の県知事、たぶん何もできずに終わるでしょう。もう少しまともな候補者は立てられなかったのでしょうか。今度の県知事は今までのような官主ではなく民主の象徴だそうですが、そりゃ嘘ですね。
当選後の第一声から彼は自分が民主主義者ではないことを宣言しています。このときの言葉は「本日、投票所に足を運んでくださったすべての県民のみなさんありがとうございました」というものでした。わかりますか?これっておかしいんですよ。投票所に足を運んだのは彼の支持者だけではありません。対立候補の支持者も足を運んでいるんです。その人達にありがとうというのはどういうことでしょう。考えられるのは二通りです。一つは嫌味として言ったということ。これでもかなり問題ですがまあ、もう一つに比べればまだましです。もう一つはそういう人達をまったく無視したということ。前後の流れから言って恐らくこちらでしょう。つまり彼にとっては自分を支持しなかった人達は県民としては認めない、ということです。民主主義は誤解されているようですが多数決で決めることではないんです。民主主義は少数意見であってもそれを取り込むように努力するべきものです。しかしこの新県知事は少数意見をしょっぱなから抹消しました。これが民主の象徴というのです。この発言を問題にしたところは今のところ私は一つも知りません。ほとんどの人は気づかなかったのか敢えて問わなかったのか、それともそこまで想像できなかったのか知りませんが、おして知るべしですね。
この発言、ここで書いたとおり、たしかに表立っては何も出てきませんが、恐らく対立候補を支持した人達の無用な反発を買っているでしょう。県議会はほとんどが対立候補支持でしたから、何かあるごとに反対されて、ただの飾り、何もできずに終わるでしょうね。そして結局民主を偽った新県知事のせいで次の選挙はさらに投票率が落ちて、また元の官主になることでしょう。彼に二期目はありません。


 

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