2000/10/22
デジカメ画質の話1
最近、デジタルスチルカメラ(以下デジカメ)がずいぶん普及してきました。かくいう私もデジカメを3台持っています。4年で3台というのが多いのか少ないのかは別として、デジカメ自体の解像度は最初のものの2倍以上になっているのですが、画質という意味ではそれほど向上しているとは思えないんです。何故でしょう。
画像を表わす言葉は数多くあります。解像度、dpi、最大ピクセル数。これらの中で画質が高いと言えるのは解像度が高い場合でしょう(厳密には違う)。でも、デジカメのスペックカタログを見てもこの解像度という数値は記載されていません。それ以外の項目でもdpiは記載されていないと思います。実はそれ以外のどれ一つとして解像度を表わしてはいません。近似的なデータを示しているものはありますが。そもそも解像度というのはある大きさにおいてどのくらいの画素で表わしているかを示す言葉です。そういう意味ではデジカメのカタログの最大画素数というのはある程度の目安になります(ただし、あくまで目安です)。dpiというのは25.4ミリメートルあたりのドット数です(以前テーブルトークで書いたとおり、1インチあたりのドット数と書くと計量法に引っかかって50万以下の罰金刑を課せられます)。まさしく解像度なのですが、デジカメの場合、画像データ内のこの数値はいい加減な値が入れられており、実際の解像度とは関係ありません。では最大ピクセル数どうかと言いますと、これには言葉のマジックが潜んでいます。この最大ピクセル数が大きければ解像度も高い気がしますが、そのためには「同じ範囲を撮った場合」という条件が必要です。何故ならこの最大ピクセル数は解像度の分子を表わしても分母を表わしていないからです。1024x768の大きさで部屋全体を撮った場合と640x480の大きさで畳一枚だけ撮った場合では、この畳の解像度はどちらが高いでしょうか。答えは640x480となります。畳一枚を1024x768の大きさで撮ればもちろんこちらが解像度が高いのですが。よってこれも解像度、つまり画質を表わしません。
明日に続きます。


 

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