2000/05/22
正露丸の話
まっとうな医者なら絶対に処方しない薬が正露丸です。何故でしょう。答えは、簡単。正露丸が何故発売されているのか不思議なくらいの猛毒、劇薬だからです。
実は正露丸は猛毒です。正露丸は歯痛に効くと言われていますがその主成分であるグアヤコールのためだと思います。これは昔虫歯の治療の為に歯科医療で使用されていたことがありました。ただし、これは超の付く劇薬で、致死量が2g!というもの凄いものです。当然、今は危なくて使用されません。なんせうっかり患部以外の場所にこれが触れてしまった場合はただちに拭きとってエタノールやグリセリンなどで洗浄する必要があると注意書きがされているような代物ですから。そして恐ろしいことに正露丸の半分はこの成分で作られています。さらにグアヤコールは確か発ガン率が高く、アメリカでは壁に塗布する塗料の材料としてすら使ってはならないということになっていたはずです。正露丸あの独特の臭いの元となっているのはクレゾールですが、致死量はグアヤコールと同じくらいの劇薬。皮膚吸収もされ、火傷症状まで引き起こすという強烈な代物です。さらにフェノールも含まれていますが、フェノールは強力な発ガン物質です。さらにこれは皮膚吸収から壊疽を引き起こしたり、中毒死を起こすとてつもない代物です。じゃあこんな薬は捨ててしまえ!ちょっと待ってください。捨てることはできません。この薬に含まれているキシレノールに至っては産業廃棄物の処理場付近での土壌検査の土壌汚染有害物質としてカウントされてしまう、とんでもない代物です。
ちなみに正露丸は元々は征露丸と書きました。この薬はなんと日露戦争中に下痢止めとして開発され、露西亜を征服しようということで付けられた名前です。ラッパのマークもこれでわかりますね。進軍ラッパです。この薬をそのまま放置しておいて、ロシアからは何もクレームが来ないんでしょうか。確かに漢字は変えましたけれどマークも成分も何も変えずに作りつづけているという薬なのですが。時間にしておよそ100年も前からずっとです。さて、何が働いて未だに売られているのやら。


 

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