2000/02/16
ドワーフの話
実はあまり手をつけてはいけないのではないかと密かに思っているのがこのドワーフの話です。なんせ描写があまりに危ない。もともとドワーフ自体は北欧神話から流れたものだという説もあり、微妙なところでもあります。
マン島のツヴェルクというのがケルトでのドワーフにあたります(ドワーフのドイツ語読み?)。
ツヴェルクには3種類います。
白ツヴェルクは陽気で明るい連中。白雪姫と七人のドワーフの中に出てくるドワーフの雰囲気がこれです。
茶ツヴェルクはそれなりに真面目で、サボっている召使いを懲らしめたりしていますね。ファンタジーRPGでのドワーフの雰囲気に一番近いのがこれです。
そして、黒ツヴェルク。意地悪で薄暗い場所を好み、人を貶めたり悪いことばかりする連中ということになっています。
で、何が危険なのかというと、このツヴェルク、どうも人種差別的な傾向があるんですよ。そのことを指摘したのはあおい氏だったのですが。
「底抜けに明るくて遊んでばかりの白、真面目な働き者で手先が器用な茶、人嫌いで隙あれば人類抹殺をたくらむ(ドゥアーガが黒ツヴェルク、という説に則っている)、悪の黒。茶を黄色にしたらやばいよね」という発言があります。これはかなり洒落になりません。
ただ、実際のところこの三種のツヴェルクの話も、氏の冗談ではなく、歴史的な流れからこのような形に変わった可能性は高いです。ヨーロッパでの人種差別の根は深く、RPGに関係ある話だと、クトゥルフ神話のラブクラフトが人種差別主義者だったことが有名です(だから作品中で悪さをするのは有色人種か混血)。


 

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