2000/02/07
占いの話
占いを科学してみましょう。占いを科学的に考えると、統計論に達します。例えば血液型がA型の人には統計的に神経質な人が多い、という統計データがあれば、それは占いに科学的根拠があるということになります。占星術もそうです。統計データがあり、その優位性が特に認められれば、科学的根拠として充分通用するのです。が、昭和45年に日本の心理学会は異例の発表をしました。「血液型による性格の違いに統計的な差異は認められなかった」という内容の発表です。いきなり否定されてしまったのです。占星術にしても過去に大規模な統計が取られたというデータは存在していませんし、追従実験が行われた形跡も一切存在していません。つまり占いに科学的な根拠はまったく存在していないのです。
では、本当に占いは当たらないのでしょうか?そんなことはありません。
占いは当たります。
関係妄想によって。
恐らくほとんどの人がこの関係妄想という言葉をご存知ないと思います。これは人間は何かを指摘されたとき関係があると思いこむという精神の働きのことです。占いというのはこの関係妄想を応用したものです。例えばなんでも構いませんから、自分の好きな占いで自分と違う項目(例えば血液型占いであなたがA型ならB型)を見てください。当たっているでしょう。これが関係妄想の主たる部分です。よく読めば、当たっている部分も外れている部分もあるはずなんです。ただ、人間は当たっている部分だけに注目し、外れている部分は忘れます。10%も当たれば100%当たっていると思いこむのです。さらに人間はある状況をいいようにも悪いようにも解釈できます。例えばあなたと占いで相性がいいと言われている人と、相性が悪いと言われている人がいたとします。その二人の性格はまったく同じだったとしても、占いに影響されればまったく違う評価を下します。例えば相性の良い人には「周りの意見をよく聞き、臨機応変に実行する」は相性の悪い人には「優柔不断で決断力がない」と変わります。こうして占いは当たる確率をどんどんと高め、最終的にはよく当たることになります。
これがさらにすすむととても恐ろしい現象となるのですが、長くなりましたので続きは明日書きます。



 

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