2000/11/27
LinuxとFreeBSDの話
いわゆるフリーUNIX系と言われるOSの中で、もっとも名前を知られているのはこのLinuxとFreeBSDでしょう。本屋に行ってもUNIXコーナーに置かれているのは(まれにNetBSDが置かれていることがありますが)大抵がこの二つです。これらはとりあえずどちらもUNIX系と言って良いのですが、その成立には違いがあります。
そもそもUNIXというのはAT&Tが分割前に持っていたベル研究所で誕生しました。これをベースにカルフォルニア大学バークレー校で作られたUNIXをBSD-UNIXと呼びます。これはソースコードが公開されていたため色々な人が改造し、誕生したのがFreeBSDです。つまりFreeBSDはUNIXの直系の子孫ということができます。対してLinuxはヘルシンキ大学の学生、天才Linus氏がある日突然「Minix(UNIXクローンの一種)よりも優れたMinixを作りたい」と言い出し、実際に作り上げてしまったものです。このとき、ソースコードレベルではUNIXやBSDを参照していないと言われています。つまりUNIXから見ると養子のような関係になります。ついでにそれぞれのトレードマークである悪魔君とぺんぎん君の由来について書きましょう。悪魔君は簡単です。これはUNIX系で標準的なシステムサービスを自動実行するプログラムというかプロセスというか、のことをDaemonと呼んでいたのでこれをもって悪魔君になりました。ぺんぎん君の由来は実はUNIXとはまったく関係がありません。Linus氏が南極で作業しているときにペンギンがやってきてかぷっとかじられたそうです。そのときに「愛が芽生えた」と語っております。そこでLinuxは2.0から今までのカモメをやめてぺんぎんに変わったそうです。FreeBSDとLinuxを比較していて面白いのは現在直系子孫のBSDよりも傍系養子のLinuxのほうが羽振りがいいということです。これには色々な理由がありますが、現在メールでBSD系の人と話しており、その結論が出たら書くかもしれませんので今回は割愛します。
ちなみに私は現在WebサーバにはLinuxを、DNSサーバとメールサーバにはFreeBSDを使っています。そのうちSolarisに入れ替えるつもりですが・・・。


 

Topへ