2002/11/26
ブルーレイディスクの話4
続きです。
私が今までに挙げた企業だけでも、NEC、ケンウッド、SANYO、東芝、日本ビクター、ヒューレットパッカード、フィリップス、リコーがブルーレイディスクに賛同していないのです。おまけにブルーレイ陣営は、DVDフォーラムにおいて、時期DVD規格案としてブルーレイディスクを提出しませんでした。ほとんど同じようなものにも関わらず、「ブルーレイはDVDではない」と言い張ったのです。もちろん、DVD陣営も黙っていません。NECと東芝が、次世代DVD規格。AOD(アドバンスド・オプティカル・ディスクの略。現在は仮称)を打ち出してきたのです。これはDVDフォーラムに提出され、次世代DVDとしての地位を確立しようとしています。こちらは容量としては20G、転送レートは32Mbpsと、ブルーレイディスクに比べると劣るのですが、大きな特徴としてDVDとの互換性を保てる点が挙げられます。ブルーレイディスクは現行のDVDとの互換性は、まったく考慮されていません。つまり、今市販されているDVDメディアを再生することもできないのです。AODはレーザ光以外に大きな違いもないため、現行のDVDドライブの生産ロットを少し加工するだけで生産できるという、コスト面での有利さもあります。そして、なんと言っても一番大きいのは、専用カートリッジが不要な点でしょう。ブルーレイディスクはカートリッジ型になります。別にカートリッジになったからと言ってそんなに大きな影響は出ないだろうと思う方は、ちょっと最近の電気屋さんに行って、パソコンを見てきてください。ノートPCと薄型パソコンしかありませんから。そう、カートリッジ式のブルーレイディスクは薄型パソコンやノートパソコンに内蔵できない可能性が極めて高いのです。ですから、ブルーレイディスクを作っても、それが搭載できるパソコンが存在しないという、極めて馬鹿馬鹿しい落ちがつく可能性を考慮しなければなりません。
続きます。


 

Topへ