2002/07/10
しなやかに辞職の話1
以前にテーブルトークで批判した「しなやかな政治家」が失職したようです。
私は彼の主張である「脱ダム宣言」に関しては一部賛同の立場を取っています。不要なダムを、雇用対策のために建てるなんてのは明らかにナンセンスですし、そのために失われたものは、二度と取り戻せません。しかし、一方では本当に必要なダムなら建てても構わないと思います。外から自然保護自然保護と言うのは優しいけれど、そのためにその県が水不足になったり、水害が出るようならば、それをよその県のものがとやかく言うべき話ではありませんし、県民の意思を尊重すべきです。もちろん、今回のダム建設が、果たして本当に必要であったかどうかは、私はその県の県民ではありませんから判断しようがないことは言うまでもありません。よって、その政治的主張の行使に関しては、何も言うことはありませんが、この「しなやかな政治家」が嫌らしいというか卑怯だと思うことは多々あります。今回は、不信任案を決議されたことによって解散総選挙か或いは辞職かという選択を迫られ、彼は辞職を選びました。本来、不信任案を決議され、かつ自らの主張が正しいのであれば、解散総選挙に打って出るべきです。何故なら、彼が本気で自らの政治信念を貫きたいのであれば、議会の多数を占める必要があるからです。現在の反対派主流の議会では、改革ができるわけがありません。本気で改革を断行するのであれば、それに賛同する者を集め、議会における絶対多数を占める必要があります。ですから、このままたとえ再選を果たしたとしても、議会が反対派主流である以上、彼の目指している政治がうまくいくはずがないことは火の目を見るより明らかです。再び不信任されて終わりでしょう。本来、知事選再出馬で再選できる程度の支持があるなら、議会解散総選挙でも戦えるはずです。にも関わらず、解散総選挙に打って出られなかったというのは、どういうことなのでしょうか。これはまともに考えると、三つのことが考えられます。その三つとは、支持と信用とスキャンダルです。
続きます。


 

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