2002/07/08
その後のあみだくじの話3
続きです。
前回の結果から、あみだくじは(縦棒の数−1)進数(横棒の数)桁の数字で表すことがわかります。ですから、その数字をぐるぐるとループさせてやれば、容易にデータを再現できます。また、横棒の存在しない縦棒の除去は、あみだくじを生成する際に各縦棒にフラグを立ててやり、フラグの立っていない棒があったらそれを取り除くという方法で処理しました。この全ての組み合わせに対して結果を求めれば、あみだくじの列ごとの出安さを統計的に求めることができます。ちなみに、組み合わせは縦棒5本で10本の横棒を引いた場合、1048576通りとなります。そういえば駒沢さんの説への反論として、縦棒5本で横棒1024本という巨大なあみだくじをランダム生成して検討して差が出なかったという人が居ましたが、その組み合わせは3.2×10の616乗とおり以上ありますので、実際に100万回やったか1000万回やったか知りませんが、サンプル数として少なすぎて、データとしての価値はありません(せめて20本くらいにして1100億回程度回せば、10%サンプルになったのに)。さて、このようなロジックを用いて、色々なデータを流したところ、横棒が存在しないような縦棒があるあみだくじを除去した場合とそれを除去しなかった場合で、極めて反する結果が得られました。横棒の本数がある程度多い場合、横棒の存在しない縦棒があるパターンを除去した場合は、端が最も多く、中央に寄るに従って少ないお椀型の結果が得られました。これは私が以前にテーブルトークで述べた「跳ねかえりが存在するため中央有利というのは怪しい¥という話どおりの結果になったわけですが、除去しなかった場合は、パスカル三角のような、中央に集中する山形の結果になったのです。これは何を意味しているのでしょうか。これに関する検証のため、ロジックに「どのようなパターンが除去されたか」を表示する機能を追加したところ、当然ですが、どの縦棒が横棒無しになるかは等確率で発生していました。
続きます。


 

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