2002/05/14
コンビニ戦争の話
都内某所でコンビニ戦争が勃発しています。
もともと駅から数分の場所にAというコンビニがあったのですが、業界最大手のSというコンビニが、そこに目をつけて新店舗を開いたのです。そして、できて数ヶ月しか経っていないにも関わらず、SはAを圧倒しました。そもそもS自体は、別店舗がAから50メートルほど行ったところにありました。にも関わらず、SはAの隣、駅に近いほうに店舗を置きました。これは完全なA潰しです。しかも、このA潰しが本当に露骨。ちょっと、Sのやり方を記述しましょう。まず、AとSの敷居の壁にSの看板をでかでかと立てました。この看板によって駅から歩いてくるとAは見えなくなりました。さらにオープンセールでAよりも数円安い値段で全ての商品を出しました。この程度ならまだ潰しとは言えません。例えばSに搬入する車は、常にAの前に止めます。店内から外を見ると、ちょうどSのマークが見える位置にわざわざ止めるのです。さらにここのSには、他のどの店舗にもあるはずのゴミ箱が(恐らくわざと)置かれていません。よってSで買い物してその場で食べる客は、Aの前にたむろしなければなりません。その結果、Aの狭い入り口には学生や労働者がいつもたむろしていて、入りづらい雰囲気になっています。また、これはAの店員に対する壮大な心理戦でもあります。何故ならAの店員がゴミ箱を片付けるときにはSから出たゴミまで処理させられることになるからです。その効果が出たのか、この店舗で働くAの店員は、数週間で辞めてしまっているようです。Aも何とか巻き返しを図ろうとしていますが、例えば体温計一本にしても、Aのほうが安い商品があれば夕方までにはSが同じ値段に換えるという具合で、完全に押されっぱなしです。今や店内を見てもいつもAはがらがらで、Sはいつも人が居るという状態です。私の予想ではAはもうすぐ撤退するのではないかと思います。
いやあ、ここまで露骨な店舗潰しを見させてもらうとは思いませんでした。勉強になりました。業界最大手は伊達ではないんですね。


 

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