2002/03/24
徴兵制の話2
日本に徴兵制を導入した場合の問題点を考察してみます。
最初に、徴兵制を何年間行うかというのが必要ですが、ここは経済に与える効果という点で1年間に絞りましょう。その間に何が学習できるかは不問とします。年齢は20歳としてみましょう。人口ピラミッド図を調べるために総務省のWebPageに行くと、何故かデータがエクセルシートになっており、通常の方法では見られない(総務省たるものが特定企業の製品でしか見られない表にしていいのか?)ので、およそ計算で少なく見積もって日本の総人口の1%としてみましょう。日本の人口はおよそ13000万人ですから、130万人程度が徴兵対象となります。まず、この130万人を収納できるだけのスペースが必要となります。もちろん、一箇所に集中することは出来ないでしょうから、ある程度の分散が必要です。これらの人員に対する訓練場の確保も必要ですし、銃器その他の設備(まさか竹やり使うわけにもいかないだろう)も大量発注が必要となります。食料も重要な要素ですね。教官に関しても問題は残ります。現在の自衛隊の総員数は防衛庁によるとおよそ24万人。全員が教官になれば5人に1人の教官がつきます?経済的な影響も測定してみましょう。20歳の平均売上(賃金ではない)を年1000万と置きます(これは1人月80万強なのでそれほど不当な値ではない)。これが130万人分ですから、13兆円の経済損失になります。もっとも、上に書いたとおり、軍事産業などはその分需要増になりますし、実際には20歳で不労の者(学生・引きこもりなど)もいますから、一概にこれだけの経済的損失があるとは言えませんが。また、再雇用の面で有利不利が誕生することもありえます。やむを得ない事情で徴兵につけない者に対する風当たりその他素人考えでも問題は山積みで、徴兵制があまり現実的ではないことが良くわかります。
いっそのこと、海外で鍛えてもらってきますか?まだ兵隊になっていないので海外派兵ではないとか何とか理屈つけて。外貨獲得のために喜んで受け入れてくれる国もあると思いますよ。


 

Topへ