2002/03/03
ひな飾りの話1
さて、ひな祭りには数々の小道具が出てきます。それぞれについて軽く説明してみましょう。
まずはひな壇ですが、七段飾りで、15体の人形というのが正式だそうです。最上段にはお内裏様を飾ります。内裏というのは京都の御所のことを指す言葉ですので、お内裏様というのは男だけではなく、男女を合わせた言葉です(つまりお内裏様とお雛様という歌は間違っているということ)。この男雛と女雛を左右どちらに飾るかについては後述します。二段目には三人官女を飾ります。この官女というのは宮廷において姫に仕えた女官のことで、紫式部や清少納言も官女に数えられます。当時の官女の主な仕事は雑用処理よりも姫を退屈させないようなサロンを形成することにあり、そのため詩の才能や楽器の才能といった、芸術的センスが重視されました。三段目は五人囃子で、これは貴族の子弟達を表しているとされています。四段目に飾られるのは右大臣と左大臣です。実はこの呼び名は太政大臣の次に位置する地位を表しているのですが、実際にはただの随身のことで、今で言うと警備員に当たります。五段目に飾られるのは仕丁です。これはようするにただの雑用係です。だからほうきだのちりとりだの熊手だのを持っているわけです。この三人は三人上戸とも言われており、それぞれ泣き上戸、笑い上戸、怒り上戸を表していると言われています。また、この段には橘(柿という説もあるが、この季節に柿は無いよねぇ・・・)と桜も飾ることになっており、右近の橘、左近の桜と言います。六段目に飾るのは、嫁入り道具です。箪笥や長持、鏡台、裁縫箱、衣装袋、火鉢、茶道具などが飾られます。七段目には乗り物と重箱が飾られます。重箱が何故一番下の段なのかはよくわかりませんが、実際にお菓子などを入れるときに、一番下に置いておいたほうが子供がひな壇をひっくり返したりする心配がないからではないかと勝手に思っています。真相を知っている人は教えてください。乗り物は牛車と籠ですが、今年からひな飾りには牛がつかなくなったそうです。狂牛病のせいで縁起が悪いからという噂もありますが本当でしょうか?
明日はお内裏様の左右について書きます。


 

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