2002/02/25
コーヒー賠償金の真実の話1
今からちょうど10年ほど前の話になりますが、マクドナルドのドライブスルーでコーヒーを買った老人が火傷をしたということで訴えて数億円もらったという事件(この記述自体、誤解だらけだが)があります。この件についての意見を見てみると、皆この老人に対して弁護士がよかっただの、ぼろ儲けだの、といった意見を出しているようですが、この事件の背景などをきちんと調べた上でこのようなことを述べているのでしょうか?間違った知識で語っていませんか?
事件は1992年の2月、アメリカのニューメキシコ市で起こりました。この日、79歳のステラ=リーベックさんはマクドナルドで朝食とコーヒーを注文しました(よく間違われているようにドライブスルーでは無い。この一点を取ってみても、ほとんどの人がいかに何も調べずに不当な主観を述べているのかがよくわかる)。彼女はコーヒーを置く場所を探しましたが見つからなかったため、コーヒーをひざの間に置いて飲もうとしてコーヒーを膝の上にこぼしました。その結果、彼女は大火傷を負い、すぐに近くの病院の集中治療室に運ばれることとなりました。彼女はコーヒーによって第三度の火傷を負い、7日間の入院をした後、皮膚組織移植手術のための再入院を行いました。彼女の病状は創面切除、皮膚移植で、さらに傷跡と運動障害のために2年を超える治療が必要となりました。この治療費の総額は数万ドルだったと言われています。マクドナルドはちょっとこぼしただけでこれだけの大怪我をするようなコーヒーを販売していたのです。ちなみにこのときのコーヒーの温度は80度以上。専門家によると77度の温度のコーヒーが皮膚上にこぼれた場合、3.5秒以内に第二度の火傷が生じるそうです。これが80度になると、2〜7秒で第三度の火傷を負います。そして、このような火傷は数万ドルの治療費を伴った上、半永久的に傷跡が残ります。こうなるとほとんど凶器でう。彼女はそれから半年ほど経った8月に一通の手紙をマクドナルドに対して書きました。
続きます。


 

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