2001/10/19
イカとタコの違いの話1
のっけからクイズを出します。イカ(タコ)の足は何本でしょう。答えですがイカ(タコ)は十腕目(八腕目)で足が無い、というものなのですが、この二種類の生き物は腕の数の違い以外に何か違いがあるのでしょうか。
調べてみたところ、色々と面白いことがわかりました。まず、腕の違いによる分類法ではイカとタコを厳密にわけることはできません。なぜなら例外がいるからです。イカの一種のタコイカやヤツデイカは腕が八本しかありません(実はこれらのイカは子供の頃には腕が十本あるのだが、成長すると何故か八本に減る)。また、ちょっと詳しい人ですとヒレの有無をイカとタコの違いのよりどころにしていますが、これまた確かな分類法ではありません。ヒレがあるのがイカで無いのがタコという答えにもまた例外があるのです。それは深海に住むコウモリダコで、このタコはヒレを持っています(厳密にはこいつには腕が十本あったりしてタコとイカの中間の生物と考えられている)。そういうわけで、イカとタコを分ける決め手というのはなかなか見つかりません。いちいち何と言う名前のイカ(タコ)なのかは述べませんが、イカとタコの違いを述べるとどれもこれも例外があるのです。一応、一般的に違うと述べられているものをもうちょっと述べてみます(何度も言いますがやっかいなことに例外が常に存在しています)。まずは吸盤の違いです。イカの吸盤は筋肉質の柄で繋がっており腕と独立しています。そのため、吸盤をかなり自由に動かすことができます。一方、タコの吸盤は腕に埋め込まれた形になっており、吸盤を自由に動かすことはできません。また、イカの吸盤の中にはのこぎり型に尖った部位がついています(これは角質環と呼ばれている)。しかし、タコにはこの尖った部位がありません。さらに、吸盤による捕食の違いもあります。イカは吸盤内の尖った部位に獲物を引っ掛けて捕らえるのに対して、タコは吸盤そのもので獲物に吸いついて捕らえます。
明日に続きます。


 

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