2001/09/22
見せかけエコロジーの話2
昨日の続きです。
例えば再生紙というのがあります。限りある木材資源を有効に利用するためにとか、地球温暖化を防ぐために、と言っていますが、パルプから紙を作る行程に必要なエネルギーと古紙から再生紙を作る行程に必要なエネルギーを比べてみると、もちろん色を落とすために必要な分だけ再生紙のほうが多くなり、そのために必要なエネルギーは電力から供給しますからその分だけ電力が必要となり、この電力は大気汚染や地球温暖化に一役買っている火力発電によって大部分をまかなっているわけです。さらに古紙から落としたインクは水質を汚染しますし、汚染しないために浄化装置をつければ、これまた電気が必要になるわけで結局は再生紙を使わないほうがトータルコストを考えると「環境に優し」かったりします。トータルコストという指標を考えると原子力発電も同様です。化石燃料を使わないからとか色々良い面を言っていますが、放射能漏れの起こらないための厳重な監視体制や、それを建築するのに必要な資源、エネルギーなど。さらに維持に必要なコストと放射能廃棄物を輸送、保管、維持するためのコストと利用可能な期間中に生成できるエネルギーをトータルで見た場合、本当に原子力発電は火力発電より「環境に優しい」と言いきれるのでしょうか。はなはだ疑問を感じます。このような木を見て森を見ないような「見せかけだけのエコロジー」でないものは、私が知る限りアルミ缶の再利用だけです。アルミはボーキサイトからアルミナを、アルミナからアルミニウムをという過程で作られますが、このときにかかる電気エネルギーは膨大ですし、ボーキサイトから取れるアルミニウムは実に重量比で四分の一程度なのです。アルミ缶を再利用するほうがトータルコストでは遥かに優れています。
さて、今回の新方式太陽光発電の計画ですが、1kmという物凄い煙突を砂漠の中に建築するために必要なエネルギー、この発電所の維持費などと比較して、寿命までに発電できるエネルギー量は明らかにプラスなのでしょうかねぇ。


 

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