2001/09/10
打ちきりの話
最近は誰でもウェブページが作れる状態になったこともあり、作家や漫画家も自分のウェブページを気軽に持てるようになりました。そのためか、何も考えずに書く人が多く、後で痛い目に会う事も多々あるようです。
最近見た中で最もやばいと思われる書き込みは、ある漫画家の暴露文章です。その漫画家はある雑誌で初連載を持ったのですが、売るために打ち切りをちらつかせて作品を壊そうとしていると暴露しました。これを解釈すると、編集者が人気低迷のためこのままだと打ちきりになるから作品の内容の変更を、と言ったということでしょう。もっと言ってしまうと同人気分で作品を書いて、たとえ人気が出なくて雑誌を潰してでも自分の趣味に走りますと言ったわけですね。この発言の痛さは置いておいて、この漫画家さんは文末で打ち切りになったらどこかが拾ってくれないかと言っているのですが、恐らくその願いはよほどのことがない限り適わないでしょう。何故なら、このパターンは最悪のパターンだからです。立場を編集側に置いてみればわかりますが、この漫画家を拾って連載を持たせたとします。人気が出ていればいいですが、低迷してしまった場合、漫画誌も商売ですから変更を迫ろうとするでしょう。ですがそれをやればこの漫画家はウェブページ上で編集の悪口を書いた前歴があります。確実に人気が出るとわかっている漫画家ならいざ知らず、ぽっと出の新人漫画家に対して、自分の悪口を書くかも知れないというリスクを負ってまで書かせようとする編集者はそうはありません。よって誰も拾おうとはしないということです。つまりこの漫画家は完全に自分で自分の首を締め、自らを出版界のブラックリストに入れるような愚行をしてしまったのです。私はこの漫画家さんのくだんの初連載作品が結構好きです。これ一作だけで消えてしまうにはあまりに惜しいのです。もう少し考えてウェブページ上で書いて欲しかったですね。
もし本当に打ちきりになってしまったときには、最終手段がないわけではありません。あの裏切り者達の出版社ならきっと拾ってくれます。あそこが駄目ならもう同人に戻るしかないでしょうね。


 

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