2001/07/30
500円玉の話
現在の日本で通用する硬貨の額面には一体何種類あるでしょうか。1円、5円、10円、50円、100円、500円の六種類、と答えた人は甘いです。使うかどうかは別として記念硬貨も通用しますから、東京オリンピック記念でのみ作られた1000円銀貨、記念で何種類か出ている5000円銀貨、長野オリンピック記念などで作られた10000円金貨(天皇在位のときのみ銀貨)、皇太子殿下御成婚記念のみの50000円金貨、在位と即位の100000円金貨があり、都合十一種類になります。さて、最も最後に作られた硬貨は記念硬貨を合わせても新500円玉です。
新500円玉は、某国の陰謀というか嫌がらせのため偽造貨幣が出回ったために作られたのですが、いくつかの偽造防止加工がなされています。新旧の500円玉を比べてみると一番最初に気づくのはその色です。新しいほうは色が微妙に黄色かかっておりますが、これはニッケル黄銅という合金でできているためです。この合金は硬貨として使用されるのは世界で初めてです。次に500の0の部分が異なることに気づきます。これにも色々と技が隠されており、いわゆる潜像加工になっています。試しに新500円玉を水平に近いところで見ると、0の中に「500円」という文字が現れるのがわかります。さらに、今までは側面に文字が書かれていましたがこれが斜めのギザギザになりました。この斜めギザもまた世界初です。余談ですがこのギザという言葉は10円硬貨を作る際にギャザーに当たる日本語が無かったためにギャザとしたものが、ギザに変化したもので、実は硬貨のギザギザがギザギザの語源だったりします。その他にも微細点・微細線加工なんてのもありますが、まあ、これは置いておきましょう。
さて、話しは変わりますが1円玉の重さはいくつでしょうか。はい、1gです。有名ですね。直径は2cmというのも有名です。1円玉はそういうわけで緊急時の測量に使えます。では500円玉はどうでしょうか。以前の500円玉は7.2gで2.6cm。使えません。ところが新500円玉は直径は変わりませんが、重さがちょうど7gになりました。覚えておくと何かの役に立つかもしれませんよ。


 

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