2001/07/16
月の名前の話
一部では有名ですが、細かいことまでは知らない人が多いでしょう。英語で一月から十二月までを表す言葉の話です。
知ってのとおり、OctoberのOctは8という意味(だからoctopusは蛸でoctaveは八度音符)ですが、Octoberは十月です。これはヨーロッパでの旧暦(ローマ歴)は十月までしかなかったことに起因します。ところがジュリアス=シーザーが暦を改定して十二月に分けたときに一月と二月に自分の好みを強引に入れてしまいました。ちなみに一月(Januarius)はローマの門戸にして知性の神ヤヌスから、二月(Februarius)は清めの儀式の意味です。そのため二ヶ月ずれてしまったのです。また、自分の名前を残すために自分が産まれた旧五月を自分の名前のJuliusにし、さらにシーザーの甥の初代ローマ皇帝アウグステスが自分の産まれた旧六月をAugustusに変えてしまいました。こうしてぐちゃぐちゃになった暦ですが、本々のローマ歴はMartius,Aprilis,Maius,Junius,Quintilis,Sextilis,September,October,November,Decemberとなっていました。また、なぜそうなっているのかまでは調べられませんでしたが、旧暦の五月以降はそれぞれ五、六、七、八、九、十という数字を表す言葉なのですが、旧暦の四月までは数字ではなく全て意味がありました。Martiusはローマの軍神マルスですし、Aprilisは花が開くという意味、Maiusはギリシャのマイヤ(繁栄を表す神)、Juniusはジュピター(ローマの主神)の妻の結婚の神ジュノーからです。これらが今のJanuary,February,March,April,May,June,July,August,September,October,November,Decemberに変化したのです。
私も二ヶ月追加されたことは知っていましたが、それぞれがどんなタイミングでどう追加されたかまでは知りませんでした。ところで、6月に結婚する花嫁が幸せになるというジューンブライドの伝説はこんなところ(六月が結婚の神だから)に起源があったのですが、本々は四月です。果たして新暦の六月に結婚した人は幸せになれるのでしょうか。旧暦の六月を見るとSe・・・大丈夫そうですね。


 

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