2001/07/07
七夕の話
さて、今日は七夕です。そういうわけで七夕の話を色々と書きます。
まず、織姫と彦星という七夕伝説自体はアジアを中心としてあちこちに存在していますが、恐らく最初に作られたのは中国で、ちょうど紀元あたり(2000年ほど前)に成立したと考えられています。それが徐々に変化しながら広がり、特に東南アジアでは七夕伝説と羽衣伝説がごちゃ混ぜになった話が数多く残っているようです。七夕で行われる笹飾りですが、古来より日本では笹というものが神聖なものであったため二つの神の出会いという神聖な儀式として使われるようになったという説が有力です。また、日本では七夕は収穫祭と混じりあったため土から食物が生まれる=子授けの儀式とみなされ、そのシンボルとしての炊けが使われたという説もあります。五色の短冊に願い事という風習は関してはもともと織姫に捧げるものとして五色の布を献上する慣わしが願い事を書くように変化したものという説と、梶の葉に歌を書く平安時代の七夕風習が変化したという説があります。星としての織姫と彦星(牽牛)ですが、織姫星は琴座のべガ。彦星はわし座のアルタイルです。これに白鳥座のデネブを加えると夏の大三角形となります。ちなみに等数で表すとべガは零等星、アルタイルは一等星で実は織姫のほうが彦星よりも輝いています。この二つの星の間がどのくらい離れているかというとこれが約16光年ほどになります。この二つの星の間をかささぎが羽を広げて渡してくれるらしいのですが、このときのかささぎの翼を50cmとしておよそ300京羽のかささぎが必要となります。間に横たわる天の川というのは実は銀河円盤を横から見た図で、我々が住む地球が銀河円盤内の、特に外周に存在していることの証拠となります。
ちなみに夏の星座の覚え方として、こんな歌があります。覚えておくと何かの役に立つことがあるかもしれません。「わしと琴、向かい合う川、白鳥は、南を向いて、さそり赤々」。ついでに冬の星座の覚え方は「おおいぬと、こいぬを連れた、オリオンの、牡牛退治を、双子見ている」です。どちらもきれいに短歌になっています。


 

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