2001/07/03
虹の話
日曜に娘を連れて公園に遊びに行きました。その公園には手動噴水と言うかシャワーもどきというか、そんなようなものがあり、取っ手を捻ると水が出るわけです。ちょうど水が出ていたので水飛沫を浴びない程度に近づいてみたところ、虹がかかっているのが見えました。もちろん「しらせろおとこ(虹の覚え方です。紫、藍、青、緑、黄、橙、紅の音読み)」の七色まで見えるわけはなく、せいぜい三色程度しか見えませんでしたが。
ところで、虹ができる原理を説明できますか?虹ができる原理は光の屈折で、プリズムと同じ原理。その回答では不完全です。たしかに光は色によって屈折率が違います。例えば青は屈折しやすく、赤は屈折しにくい色です。空が青いのは青が乱反射した色だからです。さて、普通にプリズムで分解すれば色はわかれますが、プリズムは角度のある平面によって発生する色の分解現象ですが、球による屈折では同じような色の分解はできません。虹の触媒?は水滴という球ですからプリズム化はしないのです。これは図を書いて見るとわかりますが、各色によって入射した光が反射して出力される角度が極端に異なるためで、球による色の分解は屈折率によってある一つの色だけが目に入り、他の色は見えなくなるという結果が導き出せます。ところが現実に虹は七色に見えます。これにはもう一つわけがあり、虹が発生するのは水滴という多数の球が集合した状態だからなのです。この状態では、ある屈折率で屈折された光が再度別の球で屈折され、それがまた別の球で屈折され・・・という乱反射を繰り返すことにより、確率的に色が分解されます。色による屈折率の違いと乱反射による光の分解。それが虹という現象なのです。
人工的に作られたものでない限り虹は橋のように見えますが実際には円として現れたものの一部が見えるから、という説明は不要ですよね。また、逆さまにかかることはありません。ところが私は逆さまにかかる虹というものをかつて一度だけ見たことがあります。写真も撮ってあります。雪の降った後の冬のことですから恐らくハロー現象の一種だと思いますが、非常に幻想的な風景でした。


 

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