2001/06/28
レトルトの話
レトルト食品は便利ですよね。ちょっと小腹空いたときなんか、レトルトあっためて食べればいいんですから。ところで、このレトルト食品ってどこから沸いて出たのでしょう。興味があったので調べてみました。
レトルト食品の正式名称は「レトルトパウチドフード」です。日本語にすると物凄く長く、「容器包装詰め加圧加熱殺菌食品」となります。クイズに出てきそうです。定義上は「大気圧以上の圧力をかけた状態で100度よりも高い温度で缶詰や袋詰食品などを加熱殺菌したもの」となっています。もともとレトルト食品を開発したのはアメリカ陸軍の研究所(ナティック開発センター)で缶詰の代替品としてでした。これに目をつけたのがアメリカ航空宇宙局(NASA)でアポロ計画の際に宇宙食として研究しましたが、これは実りませんでした。強度の点で問題があったからです。レトルト食品を本格的に開発し、成功させたといえるのは遥かのち、しかも民間企業によってでした。その企業はなんとかして強度を高めようとしましたが何せ情報がまったくなく、試行錯誤の末、プラスチック材にアルミ箔を混ぜるというアルミ箔入り三層遮光性パウチという方法を編み出します。昭和44年のことでした(ちなみにNASAは同じ年に初めてレトルト食品を宇宙船に乗せました)。こうして発売された、世界初のレトルト食品は年間30万食を予定していましたが数年で月間30万食の売上を達成し、包装業界にも大きな影響を与えることとなりました。その企業はアメリカの企業ではありません。日本の企業です。もうおわかりでしょう。そう、大塚化学から発売されたボンカレーこそが世界初のレトルト食品なのです。
ちなみにアメリカでレトルト食品が一般に流通したのはそれから十年ものちのことでした。なぜレトルト食品研究先進国のアメリカでの流通が遅れたのかというと、そのころにはすでにアメリカには冷凍庫と冷凍食品、それを解凍する電子レンジが各家庭に普及していたからなんですね。わざわざお湯に入れなくてもレンジでチン。恐るべし。


 

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