2001/01/04
アレルギーの話2
昨日はアレルゲンだけではアレルギーにならない、アレルギーになるのはアレルゲンを敵と間違えて誤爆するからだ、と書きました。
その理由としては大気汚染やジャンクフードによる環境ホルモンの摂取、遺伝などがあげられています(正確なところはまだわかっていません。大気汚染も一つの理由となりえるし、環境ホルモンも一つの理由となりえるし、遺伝もまた一つの理由とはなりますが、それとはまったく関係なく発病することもあるからです)。これらの理由によって、抵抗力が過敏になり、そのため本来は攻撃対象ではないものまで攻撃してしまい、そしてそれがアレルギーを引き起こすということになります。ところで、このときに攻撃を行う、つまりアレルギーを引き起こす白血球は本来は別の目的で作られた白血球です。本来はこの白血球は忙しい白血球のはずなのですが、ある理由により、暇になってしまった。そして、それがあまりに暇になったためにアレルギーが発生するようになったのではないかという、変わったアプローチでアレルギーを研究している人がいます。パラサイト治療法と呼ばれているものです。食事しながらテーブルトークを見ているという人はあまりいないと思いますので書いてしまいますが、パラサイトというのは寄生虫のことです。暇になった白血球というのはこの寄生虫を攻撃するための白血球のことです。パラサイト治療法とはこの白血球が寄生虫がいなくなったために暇となり悪さをするんだから、寄生虫の卵を飲めばアレルギーなんか起こしている暇がなくなるだろうという、ある意味、納得できそうな治療法です。パラサイト治療法に使用されるのはサナダムシ(通称きしめん。回虫はうどんと言って区別します)という寄生虫です。サナダムシというのはときどき肛門から顔を出すくらいで基本的に人体(宿主)にはまったく害のない寄生虫(うどんは時に宿主を殺したり発狂させたりすることがある)ですので、このパラサイトと名のつくようなものでは必ず使われる寄生虫です。
明日に続きます。


 

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