2000/10/30
バックアップの話2
昨日の続きです。まずはハードディスクドライブによるバックアップについて説明します。
現在、もっともコストパフォーマンスと復元性が高いのはハードディスクによるバックアップです。例えばRAIDでミラーリングを組むことでバックアップはほぼ完璧になります。復元も、片一方が壊れたら新しいハードディスクに入れ替えるだけで済みますし、現在のハードディスクの価格を考えると悪い方法ではありません。初期投資もIDEのRAIDコントローラなら1万円を切っています。しかし、私はハードディスクでのバックアップは行いません。なぜならRAIDによるバックアップは履歴管理が一切行えず、過去の状態に戻すことができないからです。つまり物理的な破壊に対しては強いのですが、データをぶっこわしたので復元したいという論理的な復元はできないのです。プログラムリソースの場合、うっかり間違えてコンパイルして動かなくなったら昨日の状態に戻せないのでは困るのです。同様にうっかり消してしまったなんてこともあります。それに、いくら物理的な破壊に強いといっても実は電源の故障で過電流が流れて壊したなんて場合は両方とも破壊されます。これは私の経験談ですが、ハードディスクを繋いでバックアップしている最中に電源が壊れ、バックアップ元のハードディスクとバックアップ先のハードディスクが同時に壊れたということがあります。繋ぎっぱなしは危険なのです。かといって例えばバックアップを週に一度としてその日だけハードディスクを繋いでデータを転送し、外して保存という差分バックアップもどきも可能ですが、ハードディスクは外して保管するとそのまま固まって使用できなくなることが多いのです。これは日本の高温多湿の気候の影響でヘッドの吸着が起こるからだそうです。また、スペースの問題もあります。我が家にはハードディスクドライブをごろごろ転がして保管しておけるような場所はありません。落として衝撃で壊すというのも恐いです。また、壊れたときには全てのデータが飛び、一部だけ回復させることも困難です。
明日に続きます。


 

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