2000/09/28
議論の三すくみの話
とっくにテーブルトークに書いたと思っていたのですが実は書いていなかったことが判明しましたので、議論の三すくみという話を書きます。
議論において、その発言というのは大体三つに分類されます。一つは理性的な発言で、もう一つは感情的な発言、最後はおちゃらけた発言です。この三つの発言はちょうどじゃんけんのように三すくみの関係を持っています。感情的な発言に対していくら理性的な発言をしてもまったく意味がありません。相手が感情的になっている以上聞く耳を持たないからです。このような場合は同じような感情的な発言をすることで泥仕合に持ち込むという手もありますが、もっとスマートなやり方はおちゃらけた発言で相手を道化にしてしまうことです。相手はますます感情的になるでしょうが、一度おちゃらかされてしまうとその効果はなくなります。よってほっとけば自滅します。理性的な発言をいくらおちゃらかしても冷たい視線で見られるだけです。理性的な発言をぶつければ非常に建設的な議論になりますがよほど自分の力量が勝っていなければ相手に先に感情に入られてしまいます。ここは先に感情的発言をぶつけて相手の理性的な発言を無効にするほうが得策です。おちゃらけた意見に対していくら感情的な発言をしても相手にますますおちゃらかされるだけです。おちゃらけた意見をぶつければ議論自体が意味不明なものになります。こういうときはおもいっきり理屈を付けた理性的な発言で相手をすかすのがコツです。
基本的にこのじゃんけんのような法則を知っていれば、相手と自分の力量によほどの差が無い限り勝てます。三つ全てを使いこなすのは大変でしょうから二つだけ使いこなせるようにすれば充分です。私の場合は理性とおちゃらけを駆使します。理性と理性では負けることはほとんどありませんし、相手が感情的になったらおちゃらかします。ただし、今書いたとおり相手のほうがはるかに力量があった場合は返り討ちに遭います。例えば感情論をおちゃらかしてもそれを元にうまく感情的な発言をされてたじたじになるということも有り得ます。この三すくみはあくまで同じレベルなら優位であると考えて下さい。


 

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