2000/08/10
尿の雑学の話
今日は尿の雑学です。きたなーい、なんて言う人、まずは最後まで読んでくださいね。
昔、蜂に刺されたらおしっこをかけておけ、なんて言われませんでしたか?これには何らかの科学的根拠があるのでしょうか。よくおしっこの中のアンモニアがとか言いますが。アンモニアはアルカリ性というのは御存知でしょう。昆虫の毒はほとんどが蟻酸を中心とした酸です。ですからアルカリであるアンモニアを使って酸である蟻酸を中和するというのはある程度根拠があると思います。さて、ここに重要な問題があります。みなさんが当たり前のように信じ込んでいることですが、本当に尿にはアンモニアが含まれているのでしょうか。もし、あなたが成人男性であるならその尿にアンモニアが含まれているようなら病院に行くことをお勧めします。何故ならアンモニアは人体に有害な物質であり、本来は尿素に変換されて排出されていなければならないからです。よって、尿にアンモニアは含まれていません。結構ショッキングだったのではないでしょうか。しかし、私がわざわざ成人男性と断ったのには理由があります。子供や女性は腎臓の機能が高くないため、尿素に変換しきれずアンモニアのまま尿として排出するのです。ですから子供の尿や女性の尿ならある程度効果は期待できるということになります。ちなみに尿素ですが、ハンドクリームがありましたらちょっと見てみてください。尿素が含まれていませんか?尿素はそれぐらい無害な物質なんです。
便と比較すると尿はほとんど汚くありません。これは外器官と内器官の違いのためです。便は口から胃を通って腸に繋がります。つまり人間の体の外を通るのです。よって細菌もうじゃうじゃいますし、そういう意味ではかなり汚いものです。対して尿は外とは直接繋がっていません。血液中の不要物がろ過されて排出されるのですから体内を通っているわけです。もちろん細菌なんていやしません。とはいえ、不要物やときにはアンモニアのような毒素なども排出するものですから、まったく無害とは言えません。ですから尿療法などと称して尿を飲むことはお勧めしません。あしからず。


 

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