2000/04/20
時代錯誤な先輩の話
どこにでも時代錯誤の先輩というのは、いるものです。それがたとえ情報系の会社であってもいまだに体育会のノリです。今日はその中でも最も弊害の多い、時代錯誤かつ自己保身な先輩の話をします。
この手の先輩のよく使う言葉は「後輩に教えすぎるのはよくない」です。その理由を聞けば「自分で考えなくなるから」。一見まともそうな意見です。でも、こう言われた後輩は馬鹿にされているんですよ。気づいていますか?教えられたら考えられなくなるような人間だと言われているのですよ。でも、怒るのは早計です。何故なら、これは本当の理由ではありませんから。彼等の心の奥に何があるのかというのを考えてみましょう。最も問題なのは後輩に自分の知っていることを教えるということが自分の知識が減ることだと思い込んでいるということなのです。これは後輩が自分と同じレベルになる、つまり自分の価値が低下することに対する恐怖心なのです。こういう先輩は他人に教えたら、なくなってしまう程度の知識しかない、すぐに追いつかれるような知識しかない馬鹿だと自分で言っているのです。そしてこういう先輩の知識は実際そのとおりだったりします。確かに自分で調べろと言いたくなるようなことを聞いてくる後輩というのは存在します。でも、そういう先輩はそういう後輩に対して「自分で調べろ」と怒鳴りつけるだけです。調べ方を教えることすらしません。調べるのに時間がかかれば結果として後輩のレベルは低いままで自分が優位にいられるからです。所詮は時間の問題なのですが。
組織全体としてみれば全体のレベルがさっさと上がったほうがよいのは言うまでもありませんし、結局後輩の能力が自分の能力に近づけばそれだけ自分の仕事が減って楽になるだろうに、楽だと自分の能力が低いのだと思い込み、自分は能力があり、忙しいんだというポーズを取りつづけたいために彼等は今日も後輩を困らせ続けるのです。こういう先輩に当たったときは、素直に諦めたほうがいいです。そしてさっさと追い抜いてしまいましょう。そうそう、追い抜くまでは顔を立てるのを忘れずに。でも今度はあいつを育てたのは私だ、とか言われるんですよね・・・。


 

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