2000/02/20
アンディーンの話
ついにケルトの話からも抜けてしまいました。パラケルススの水の精霊アンディーン(ウンディーネ)の話です。まあ、人魚繋がりということで。アンディーンは厳密には人魚どころか妖精ですらない(精霊ですから)ですが・・・。
美人です。ほっそりとした女性です。本来は両性いたのですが、いつのまにか女性だけになってしまいました。最近、ちょっと有名になりつつあります。アンディーンの呪いという病気が注目されだしましたので。
アンディーンの呪いなんて病気、知らんわ、という人は、日本の病名で言いましょうか。睡眠時無呼吸症候群のことです。この病気は、睡眠中に呼吸が停止し、そのため脳が覚醒されて深い眠りに入れない病気ということになっています。原因は上気道閉塞が主流ですが、遺伝的要素を持つ場合もあるらしく、呼吸中枢の障害によるものもあります。で、この後ろのほうが重要。この原因がアンディーンの呪いによるものだということです。
アンディーンの娘というのは子供を産むと魂がもらえるんですが、代わりに苦悩と罰も受け入れなければならない不幸な精霊です。しかも、人間に裏切られると・・・。
ある日、アンディーンの娘が人間の男性に恋をしてしまいます。結婚の約束までして、いざというときになって、男の浮気が発覚します。アンディーンの娘は嘆き悲しみ、やつれ果てて、遂に死んでしまいます(厳密には精霊なので消滅してしまいます)。ここでアンディーンの王なる、偉大なる者が現れます。そして自分の娘の死に怒り、男をアンディーンの城まで引きづりこみ、呪いをかけます。「お前は自らが命じない限りありとあらゆることができない体になるがいい」と。そのため、その男は心臓を動かすのにも呼吸するのにも自らが動けと言わない限り動かない体になってしまったそうです。これがアンディーンの呪いです。ストーリーは多少違っているかもしれません。先に約束してそれを破ったんだったかな。ケルト以外の妖精物語は詳しくないんです。
怖いですねぇ。恐ろしいですねぇ。アンディーンの王の恨みを買わないようにあんまし女の子を泣かせるような真似はしてはいけませんよ。
でも、ケルトの妖精には女の子を誘惑する専門の妖精もいます。スケコマシ妖精。その名をガンコナーと言います。この話はまた明日。


 

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