2000/05/28
宝くじの話
またジャンボ宝くじが発売されましたね。確率問題としてありがちな問題として宝くじを最初に買った人と最後に買った人ではどちらが当たる確率が高いかというのがあります。これは当然同じになります。では、宝くじは連番とバラではどちらが当たる確率が高いのでしょうか。少しだけ確率を知っている人はどちらも同じという答えを返してしまいます。でも、実際はバラで買ったほうが確率が高いんです。まず、どのような買い方をしても1枚あたりの期待値は同じというのが前提になります。そうするとたったそれだけで答えがわかってしまいます。当たったときの金額が大きい連番のほうが確率が低いということがわかりますから。これを数学的に説明しましょう。
完全に宝くじの計算をするとかなり面倒くさいので、簡略化して説明します。まず、0から9までの数字の書かれたくじのうち100円の大当たりが1つだとします。また、その両隣(0は9と隣り合っていると考えて下さい)も50円の当たりとします。これが宝くじの当選と前後賞になります。このとき、連番で買う組み合わせは012〜901の10通りになります。大当たりを5とすれば456で前後賞も含めて3つとも的中、150円当たる確率は345と567の二通りで10分の1です。ちょっとだけずれて50円当たる確率も234と678の二通りで、10分の2となります。つまり足して10分の5、50%の確率で当たります。ではバラの場合はどうでしょう。バラの場合、3つ買ってすべて外れる確率を計算するほうが簡単ですのでその方法でいきます。全て外れる確率は1枚目が外れる確率(10分の7)×2枚目も外れる確率(9分の6)×3枚目も外れる確率(8分の5)ですから720分の210、これを1から引いた720分の510、約71%が当たる確率となります。連番の分の当選の5通りを引いてもほとんど誤差の範囲です。約70%になります。このときの期待値は計算を省略しますが、どちらも約63円になります。
そういうわけで、バラのほうが連番よりも圧倒的に当たる確率が高いことがわかりましたでしょうか。さて、私も連番でも買いに行きますか。え?宝くじって外れるために買うんでしょ?


 

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