2002/10/06
憎むべきは・・・の話1
北朝鮮が日本人拉致を認めてから、色々と大騒ぎになっているようです。例えば朝鮮日報が異例の謝罪文をトップページに掲載したり、作る会の教科書に記載されている拉致問題に関して削れと言った人が、審議会から退会する(本人は高齢の為の辞退と言っているが)ことになったり。その内容のあまりのいい加減さに呆れたり。
さて、今回の問題を歴史的快挙と見なすむきもあります。あれだけいい加減な調査報告書を提出して、しかも実施検査は厳重監視に盗聴の疑いまで出、本来は土葬の国でDNA鑑定できないように念入りに二度も火葬した骨を提出したりしているにも関わらずです。もちろん、北朝鮮という犯罪国家が不当に日本国民を拉致するという犯罪を犯していたことを認めたのも大きな点ですが、それ以外にも政府としては別の点でも重大なことなのです。これは実はサンフランシスコ平和条約と関係があります。サンフランシスコ平和条約とは、日本の無条件降伏後に48の連合国と締結された条約です。この条約の第14条にて、連合国が賠償請求権、損害請求権、対日軍事費の請求権の全てを放棄することが記述されています。これは第一次世界大戦後にドイツに対して戦後補償を求めた結果がナチスドイツを誕生させたという反省から行われたもので、当時の日本に戦後補償可能な能力が無かったため、高額な賠償請求によって日本国を崩壊させないためにとられました。しかし、連合国側として賠償請求権を放棄しなかった国家(フィリピン、南ベトナム、ビルマ、インドネシア)があり、それらの国に対しては別途賠償協定を結んで支払いを行いました。また、韓国は交戦国ではなかった(これには終戦直後に火事場泥棒的に反日を唱えて連合国側に回ったが、当たり前のように却下されたという事実がある)のですが、何故か国家賠償請求権を保有していました。
続きます。


 

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