2002/06/07
協和香料の添加物の話
協和香料株式会社が、また新たな添加物を使用していたことがわかりました。ジメチルブチルアルデヒドとイソプロパノールです。もう、一度乗りかかった船ですから、今日もまた添加物トークをしたいと思います。
まずジメチルブチルアルデヒドですが、なんだそりゃ・・・ブチルアルデヒドってのはブタナールだから化学式だとCH3C(CH2)2CHOかCH3CH2C(CH2)2CHOあたり?と、別記事を参照すると2メチルブチルアルデヒドと判明。CH3CH2CH2(CH3)CHOです。どうやら日経新聞は化学が苦手なようです( 日経ネットの「(6/6)協和香料化学、新たに2種の法定外添加物」の記事を参照。仮にも経済語る新聞が普通、間違えるか?いつものことながら本当に日経はあてにならないな・・・)。この物質、いくら調べても何も出ません。WHO/FAOにもIARCにもACGIHにもデータ無し。似たような物質に、3メチルブチルアルデヒド(イソバレルアルデヒド)というのがあるのですが、こちらは悪臭防止法規制対象になっているのですが。はっきり言ってシロですね。一方のイソプロパノール(イソプロピルアルコール)ですが、こちらもWHO/FAOには、データがありませんでした。ただしIARCとACGIHにはデータがあり、それぞれグループ3とA4でした。つまり、わざわざ発癌性が無いと思われる物質と記載されていたということです。一応、それ以外のハザード情報なども調べたのですが、環境に対する影響もほとんどなく(むしろ良好)、体内代謝も問題無し。もともと、イソプロパノールは消毒用に用いられるアルコールとしても有名ですから、危険なわけがないです。これならメチルアルコールのほうがよっぽど危険です。というわけで、今回の2つの添加物に関しては、まったく問題無しです。
結局、この2つは不許可になった物質ではなく、前にもTBHQで書いたとおり、単純に申請されていなかった(=申請すれば、まず問題無く通る)物質という感じです。


 

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