2001/05/18
法律の施行の話
最近久しぶりにテレビのニュース番組を見ていたところ、新少年法施行の一日前にリンチ殺人を犯した少年の話が流されていました。番組はそのときに殺された少年の親がこの事件に対して新少年法の適用を望んでおり、嘆願書が多数寄せられたにも関わらず少年達は旧少年法を用いて判決が言い渡されたという内容でした。
これを観て私が感じたのは日本の司法もまだまだ捨てたものではなく、きちんと正義を守ったということです。え?逆じゃないかって?とんでもない。これが新少年法で裁かれるようなら日本は完全にいかれた国だということになります。例えばある年から税金の仕組みが変更され、増税になったとします。このときに過去に遡って追徴課税されるのが当たり前だとあなたは思いますか?例えば最近車内での携帯電話の使用が制限されましたが、過去に遡って運転中に携帯電話で話していた罪に問われて当たり前だと思いますか?法律というのは施行されてから適用するのが当たり前であり、施行前に遡って適用されてはならないという大前提があるのです。この大前提が崩れてしまうと立法者は無敵になります。何故なら罪に問われそうになったらその罪を無効とする法律を作り、施行すればいいのですから。施行前に遡って適用されるのなら決して罪に問われません。そんな無茶苦茶が許されるはずもなく、もちろん前例としての例外も作るべきではありません。これは世界の常識であり、何があっても死守しなければならないルールなのです。
こういうことを書くともし私の娘が殺されて、その直後に殺人に対する罪が重くなったという、今回の親の立場になった場合でも同じことを言えるか、という答えが返ってくるでしょう。私は遵法主義者ですからもちろん犯人に新法を適用しろなどと馬鹿なことは言いません。古い法律で裁いてもらいます。そして犯人が死刑にならなければ出所を待って自分の手で殺し、自首して法律で裁いてもらいます。ただそれだけのことです。


 

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