2001/03/26
バラモンはアニメータの話2
昨日の続きです。
シヴァを主人公にしないで書いたアニメは売れない、という現象が起こると、バラモンとしてはせっかく作ったお気に入りのアニメをなんとかして売りたくなります。そこで主人公を実はシヴァが別名を使っていた、とすることを思いつきました(インドでは性格の似た神様を別の神様の別名として統廃合を行っている)。そしてこの作戦は大成功をおさめます。シヴァの人気が高まると今まで一番人気だったヴィシュヌを書いていたアニメータもこのまますごすごと引き下がるわけにはいきません。メディア露出度を上げていきシヴァと同じように実はヴィシュヌだった、という話が増えていきます。中には両方出てくるアニメまで作られるようになり、直接対決も多数起こります。もちろん、いくらヴィシュヌが女装趣味を持っている(ヴィシュヌはよく女の子に化けて神様をたぶらかす)といってもかっこいい二大主人公だけでは男性人気を得ることはできません。心配無用、ヒンドゥ教は人気アニメですからちゃんとアイドルも用意されています。アイドルにはサラスヴァディちゃんとかパールバディちゃんとか色々いますが、その中でもトップアイドルと言っていいのはラクシュミーちゃんです。ラクシュミーちゃんは生まれからして天地創造のときの泡立つ海から産まれちゃうような娘ですから、かわいいかわいいとみんなに親しまれています。だからどの話にも脇役として飾りとして、名前を変えながら必ずといっていいほど出てきます。しかも話に絡まないようなところでちょっとだけ。この子はヴィシュヌと電撃入籍して世間をあっと言わせます。ちなみにもともとヴィシュヌにはサラスヴァティという奥さんがいたのですが、これをブラフマーに押し付けてラクシュミーちゃんと再婚しました(・・・本当)。こうして今日でもインドでは新作アニメがアニメータによって書き下ろされているのです。
・・・この話がどこまで事実に即しているかについては基本的にはノーコメントとさせてください。だって、私が調べた限りでは現実と矛盾しないんだもん・・・。


 

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