2000/11/26
コラムの話
ありがたいことに、このテーブルトークを読んで思いついたことや間違っていることをメールで書いてくださる人がいます。私は頂いたメールには必ず全てに目を通して、きちんと返事を書くように心がけていますが、頂いたメールの中にはまれに、こんな出だしのメールがあります。「今日のコラムを読みましたが」。私は返事を書いたあとで必ず最後にこう付け加えています。「なお、テーブルトークはコラムではありません。テーブルトークの一番上に書かれているとおり、雑談の雰囲気を持った日記もどきみたいなよもやま話です」。
コラム(column)というのは短い評論のことを表わします。コラムとは、元々は新聞などで枠線に囲まれて書かれているものでした。そのためコラムを囲み記事とも言います。テーブルトークは非常に短い文章です(46文字20行)から条件のうち短い、というのを満たすことはできますが、決して評論とはなり得ません。なぜなら、評論とは物事の善悪・優劣・是非・価値などについて考え、評価または批評して論じることだからです。評論を行うためにはこれだけたくさんのことをしなければならないのです。もちろん面倒くさがりやの私がそんなたくさんのことをするわけがありませんので、私が書いているのは多少風刺的であることもありますが、ほとんどが戯れ言です。そう見えるかも知れませんが、実はある物事に対して深く考えたり評価したりしていません(本当に評価するなら一週間で一話になってしまいます)。これでコラムを名乗ってしまっては、コラムニストに申し訳が立ちませんし、私は自分でテーブルトークをコラムと言えるほど立派なものだと己惚れてもいません。ただしReadmeでは他に適当な言葉が思いつかず、仕方なくコラム扱いにしていました。今はよもやま話で登録しています。
ところで、現在、テレビなどでコラムと称しているものは本当にコラムなのでしょうか。妙に長かったりまったく評論になっていなかったりするものしか見かけないような気がするのですが。もっとも、最近はコラムの訳は「随筆」とするようですけれど。


 

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