2000/08/05
麻薬の話
最近、煙草の害に対してアメリカで裁判があり、煙草製造会社が全面的に敗訴しました。ちなみに、日本でもこの手の裁判は何度か起こっていますが、いまだに煙草会社が負けたことはありません。煙草は精神的依存性、物理的依存性、習慣性が酒と同じくらい高いのですが、法律で禁止されていません。マリファナという麻薬は実はその精神的依存性も物理的依存性も習慣性も極めて弱いのですが、法律で禁止されています。
酒も煙草も明らかに麻薬の一種です。どちらもマリファナよりも人体への悪影響、つまり健康を害する働きを持っています。にも関わらずこれらの麻薬が禁止されていないのには単純に国家にとって都合がよいからです。これらの麻薬は、量さえ間違えて多量に取りすぎなければ個人の労働意欲を向上させる働きがあります。煙草には精神の沈静作用がありますし、栄養ドリンクの話で書きましたが、少量のアルコールは一時的に疲労感を減少させます。よって、いらいらせずに疲労感を感じずにたっぷりと働いてくれるわけですからこれらの麻薬は国民全体の生産力を上昇させる効果があるのです。ところがマリファナのような禁止麻薬というのは一般的に幸福感をもたらせます。幸福感をもたらされた状態では労働意欲は起こりません。つまり働かなくなり国民全体の生産力を低下させるのです。おまけに煙草や酒などの麻薬は寿命を縮めます。酒税、煙草税は慣習性が高いためにざっくざっく入りますし、たくさん働いてくれたあげくさっさと死んでくれれば、取るだけ取った国民年金は丸儲けとなります。ついでに習慣性が高いのですから高い税金をかけても金をしっかりと払ってくれます。これほど国家に都合の良い麻薬を禁止するわけがありませんよね。
アメリカでの裁判で煙草会社が負けるのは国家が絡んでいないからです。むこうの裁判は陪審員制で、国家の利益に関係なく判決がくだされるのです。もし日本と同じ仕組みであったならアメリカでも煙草会社は勝訴していたでしょうね。


 

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