2000/07/13
特許の話4
特許の話はこれが最後になります。散々苦労して特許を保有しても、どんなに策をろうしても初めに申請した範囲を上回ることはありませんし、特許期間が延長することもありません。にも関わらず特許を持つのは何故か。特許は攻撃にも防御にも強力な武器となるからです。
特許をもっとも攻撃的に使用したのはかのビッグブルー、IBMです。IBMは特許を取れるだけ取って、審査請求をせずにほったらかしにしていました。そしてある日突然審査請求をし、他社に対して莫大な特許料を支払うか、傘下に入るか迫ったのです。この特許の使用法は現在では倫理上問題があるということで使用されることはなくなりました。とはいえ、莫大な特許料請求というのは、いまだに攻撃的な特許の使用法です。対して、防御的な特許の使用法というのもあります。いわゆるクロスライセンスです。これは相手が保有している特許に抵触しているような技術があった場合、相手の技術が自分の保有している特許に抵触していないかを調べ、抵触しているようなら、お互いにその特許に関しての請求をちゃらにする、というものです。言ってみれば核兵器と同じように抑止力として使用される特許なわけですね。このクロスライセンスは比較的多用される特許戦略です。このクロスライセンスの戦いはまれにどちらが多数の特許を保有しているかという勝負に展開することもあります。多いほうが勝つのは当然ですね。ちなみにクロスライセンスは結果的にクロスライセンスとなることもあります。例えばどちらかが相手を特許に抵触しているといって訴えられ、相手がそれに対して相手が自分の保有する特許に抵触しているといって訴え、お互いに和解するという形で実現されます。
さて、四回に渡ってお送りしました特許の話ですが、特許についておわかり頂けましたでしょうか。ほとんどの方は特許に関して勘違いしていたと思います。特に「期間は延長できない」「最初に出願した範囲を上回ることはない」という二点に関しては知らずに「できるもの」と思われていたかたがほとんどなのではないでしょうか。


 

Topへ