2000/03/14
その道の話
昨日は変なところで切りました。その道の話です。
もともと、一部ではそれなりに知られていたんです。書くと潰れる作家とか言われて。
そもそもは、私があるテーブルトークRPGの小説を書いていたところから始まります。まあ、それなりの枚数書いて、編集部に持ち込んでたりしてたんですね。ところが、「もうちょっと直してみて」と言われて直して編集部に持って行ったら、雑誌が休刊、編集部もなくなっていました。次にT社というところのファンタジー大賞用に文章を書いて、まあ、色々あったんですが、そうしたら今度はその会社が無くなりました。さらにその原稿を冗談で「今度はK社にでも持って行くか」と言っていたら社長が麻薬取締法違反で捕まってしまいました(笑)。全部本当です。
でも、その道というのはこの話とは別の道の話です。ちょっとだけ伏線になっていますが。前振りが長くてごめんなさい。
私がそれに気づいたのは、あおい氏に指摘されたからです。
「なんかてんてんさんの文章ってころころ変わるよね」
そう言われて、読んでみると、たしかに前と後ろで文体が違うんです。なんだこれは、何が起こったんだ?と思って考えてみたら気づいたんです。このときにある作家にはまってその人の本を3冊ほど読んだことに。私の文体はその作家の影響を受けて、そっくりの文体になっていたんです。こうして私は「その道」の人になりました。ゴーストライターです。
もっとも、私が商業誌でプロ作家のゴーストライターをしたのはある長編連載のある1回分、たった1度だけです(その後、その雑誌はその連載が終了した直後に休刊しました。洒落になりません)。作者とか作品名、出版社名も口止め料をもらっているので言えませんが。
それ以外はもっぱら同人誌のゴーストライターという特殊なことをしていました。その道で有名な3人のうちの一人が実は私です。で、後の2人のうちの1人は私の友人だったりします。
明日はこの時の話を2つ紹介します。


 

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