Cyrix対Celeron!(実験施設公開) Cyrix対Celeron!(実験施設公開)

CyrixがVIAに買い取られてから初のCPUが出ました!Cyrix3です。
Cyrix開発がみんな辞めて結局WinChip部隊だけが残って作った、実はCyrixは名前だけ、ということでその期待の低さと予想性能の低さはご存じの通りです。
でも、実際にこのCPUを購入して比較した人は少ないでしょう。
そこで、私が比較してみました。Celeronの500MHzではCeleronが圧勝しているのはあちこちで書かれていますので、私は同価格帯での対決を試みました。そこでCeleronの366です
いくらしょぼいと言われても、まさか366MHzに負けることはないでしょう。なんせ500MHzですよ、500MHz。FSB考えれば約倍の性能差。
ちょっとCyrixをひいきしすぎたかな。

ここで本邦初公開!私の実験環境です。
私はDIYする関係上、なんらかのトラブルで動作しない場合、パーツ単位でテストする必要があります。
そこで魔窟にいつのまにかこんなものが置かれるようになりました。
魔窟に怪しげな装置がっ!

ちょっと拡大してみましょう。
拡大 斜めからのショット
このマザーこそ、私の実験を支えるスーパーマザーボードなのです。
スペックは普通の440BX、SOCKET370。AGPもISAもついてます。
一見普通のマザー
でも、よく見てください。ファクターはATファクターでATX電源も使えます。電源トラブルもばっちりチェック。
ATX電源も使える
状況によってはフロッピードライブやらDVD-ROMやらHDD(2G)やらも接続。
FDDの下にHDDとDVDが縦置きされてます
さらに、このマザーは初めからPOSTCODEが表示できるのです!ごらんの通り。
POSTCODEが表示される POSTCODEが変わった
> おまけに見てください、このBIOS画面を。いまや幻となったHDD LOW LEVEL FORMATの文字!
HDD LOW LEVEL FORMATの文字がっ!
完璧です。完璧すぎます。

え?スロットCPUのチェックはどうするって?
う・・・・そういうときはこれにPOSTCODECARDを刺して(爆)。
LXマザー(^^;


気をとりなおして。CPU検証!
まずは外見から。
左がCeleron、右がCyrix。
大きさは当然ですが変わりません。厚みはCyrixのほうがやや厚いです。
拡大してみましょう。
Celeron(裏) Cyrix(裏)
拡大してもよく見えないと思います。実はデジカメ不調でオートフォーカス機能が壊れてます(笑)。
CeleronはB80524P366、SL36Sです。MALAYのLP074958-020B。100MHzでも回ります。
Cyrixは500MHz(100X5.0)と親切に書かれています。0026TAIWANなので台湾26週ってことでしょうか。型番はA300BN01691。
表側も見てみましょう。
Celeron(表) Cyrix(表)
うわ、きっちゃないCeleron。中古で買ったので初めからこんな状態でした。
Celeronはどうせ何も書いてないのでCyrixのほうを。CyrixIIIのロゴの下にVIAのCyrixIII-500MHzと書かれ、わざわざ100MHzので5倍だぞ、とか1.80Vだぞ、とか書いてあります。さらにHEATSINKをREQUIREDしろと。
丁寧と言えば丁寧?


さて、実際の計測は★ ★ ★ HDBENCH Ver 3.22 (C)EP82改/かず ★ ★ ★ とSuperπの104万桁でCPUの純粋なパワーを計測。
Cyrixは75MHzにしたとき、つまり412MHzという超中途半端な数字もテスト。
結果を見ましょう。
 ALL IntegerFloatSuperπ
CyrixIII500-500(100MHz) 162917553
8502
22分05秒
Celeron366-366(66MHz) 1895147781552906分44秒
Celeron366-412(75MHz) 21271659117435(未計測)

ぎゃぁぁ。なんじゃこりゃぁ
たしかに整数演算ではCyrixが勝ってますが、案の定浮動小数点演算がぼろぼろ。おかげでSuperπでは大差負け
恐らく整数演算でもCerelon400とほぼ同じくらいでしょう。
これはいかん。Cyrixはそんなに悪いCPUじゃないことを証明しようとして墓穴を掘った
何かCyrixの良いところはないのかっ!!!
あ、発熱だ
熱を計測するぞ!
計測装置はこの温度計。室温と外温を同時に測定できるぞ。
温度計
ただいまの外の気温は25.8度。私の部屋は29.6度。うわぁ、なんて温度差だ(笑)。しかもこの温度計かなり正確なんだよね。
これをヒートシンクに無理矢理刺しこんで。あヒートシンクはIntel純正、Celeron366についてた奴、使ってました。
Superπ測定後の温度を計ってみると、どちらも室温は同じ。29.6度。
Celeronは36.7度。ま、こんなもんでしょう。
Cyrixは・・・なに!?
31.9度だとぉ!!
しかもこれは上に書いたとおりSuperπ直後、つまりCerelonは7分しか回さずこの温度。Cyrixは22分回してもこの温度にしかならない!!!
まじでファンレスいけるぞ、Cyrix!!!

今回の実験の結果。Cyrixは確かに性能ではCeleronよりも低いですが発熱の少なさは素晴らしいので、ファンレス静音PCを目指すなら是非買いましょう。
まじ、ファンレスでもヒートシンクだけで冷えます


ボーナスステージ
CyeixIII-700が登場しました。さっそくゲットしましたので、ベンチ取りましょう。
まずは外見から。
Cyrix700(表)
なんかVIAマークがでかくなり、CyrixIIIの文字が小さくなりつつあります。表面からボルト表示が消えました。
気になる性能なのですが、このCyrixIIIはいわゆるサムエル1の最後のチップであり、L2がありません。
ですからCPUのクロック比にふさわしい性能が出ていると考えられます。
HDBENCHでは500MHzのときに17553/8502だったので、これを5で割り7をかけた値を予想値とします。
予想値:24574.2/11902.8
Superπの結果を秒に直すと1325秒。逆に5をかけ7で割ります。
結果、Superπ約15分46秒となります。
ここで注意しなければならないのはSuperπの場合、CPUの性能だけではなくHDDの性能も関係してきます。
よって、実際にはボトルネックが発生し、単純倍率とは行きません
さて、これを踏まえてデータを取りましょう。
熱も出来るだけ調べたかったのですが、真冬に29.6度は無理です。
勘弁してください。
27.2度まであげましたから(汗だくだく)。
結果を見ましょう。
 ALL IntegerFloatSuperπ
CyrixIII500-500(100MHz)2281245851190816分23秒

すげー、ほぼ予想通り
しかもHDBENCHの場合、微妙にやや上回ってるというのが笑いを誘います
Superπの結果も実は予想通りです。
先に書くと作りと思われるので後付けですが、私はCPUクロックが倍になると+60秒と見て、500→700なら+25秒程度とみなしていました。
気になる温度ですが、27.2度から30.9度に上昇
この数字に関しては相対評価とはなりませんので、室温20.4度のときに23.1度という数字をつけておきましょう。
今回の実験の結果。Cyrixはほぼ倍率に比例した性能比を持っています。発熱の少なさは相変わらず素晴らしいので、ファンレス静音PCを目指すなら是非買いましょう。
まだまだ、ファンレスでもヒートシンクだけで冷えます




戻る